アイコス、グロー、プルーム・テック、それぞれの仕組みと特徴

■アイコス

 加熱式タバコの代表で、一番先にヒットした機種。2016年4月にテレビ朝日系『アメトーーク!』で取り上げられたのをきっかけに大ヒット。一気に市場から姿を消し、在庫不足状態に。

大ヒットしたアイコス第一世代
大ヒットしたアイコス第一世代
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 現在は「マールボロ」を擁するフィリップ モリス ジャパンよりマイナーバージョンアップした新機種『IQOS 2.4 Plus』(希望小売価格 税込10,980円・2017年3月発売)が出ている。従来機種よりも1,000円アップ。故障しやすかったポケットチャージャー開閉部分を改良、ホルダーの充電時間も1分短縮し、バイブ機能も搭載したのが違いだが、基本機能は同じ。

 最近では全国都市部のアイコスストアやドン・キホーテなどの量販店でも比較的入手しやすくなった。喫味がもっとも強く、タバコらしい。

 アイコスホルダー内部には加熱ブレードが仕込まれており、そこに専用のヒートスティックを突き刺して使用する。これが結構コツがいり、たまに失敗してスティックが無駄になることも。また手入れもしっかりしないとニオイがきつくなる上、故障の原因にもなる。

アイコスホルダー内部
アイコスホルダー内部

■グロー

「KENT」や「ラッキーストライク」で知られるブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンによる『glo』(スターターキット・希望小売価格 税込8,000円・2016年12月発売)。

 グローはアイコスと原理は同じ。グリセリンを染み込ませたタバコ葉を直接加熱してニコチン入り蒸気を発生させてそれを吸い込むのだが、こちらは穴に細身のスティックを入れて周囲から加熱する。

グロー
グロー

 アイコス同様、最近、専用ネオスティックを抜けにくくした細かなバージョンアップを行った。またカラバリも4色展開に。

 アイコスとの違いは、バッテリーごと手に持って使用するところ。これによりアイコスのようにこまめにホルダーを充電する必要がなく、続けて吸うことも可能に。喫味はネオスティックの細さから予想される通り、軽めだがそれなりにタバコ感はある。

グローはバッテリーごと手に持って使用する
グローはバッテリーごと手に持って使用する

■プルーム・テック

 最大シェアブランド、元マイルドセブンである「メビウス」を擁するJT(日本たばこ産業株式会社)の『Ploom TECH』(スターターキット・希望小売価格 税抜き4,000円・2016年11月発売)。

 すでに昨年バージョンアップ済みで、知名度はまだそれほどではないが、福岡市内とネット限定販売だったものの、アイコス同様、予約受付停止状態となる隠れたヒットを遂げている。

プルーム・テック
プルーム・テック

 プルーム・テックはグリセリン蒸気を発生させるところは同じだが、それをタバコ葉を細かく刻んだカプセルを通すことで後からニコチンを付け加えて吸い込むという原理が違う。

 最大の特徴は“断続ちょこちょこ吸い”ができるということ。アイコスもグローもスティックを差したら最後まで吸い切らないといけないが、プルーム・テックは一服して、すぐにポケットにしまい、またしばらくして一服するという芸当ができる。

 喫味は最も軽く、メンソールタイプでないと吸った気がしないという人が大半だろう。しかし普段から低タールタイプのタバコを吸っている人なら移行しやすいか。

プルーム・テックは、本体に取り付けたカートリッジに「たばこカプセル」をセットして使用する
プルーム・テックは、本体に取り付けたカートリッジに「たばこカプセル」をセットして使用する