スペシャルQ&A【平間壮一編】

――柿澤さんには言ってないけど、感謝していることは?

平間 やっぱり『ラディアント・ベイビー』で引っ張ってってもらったことじゃないですかね。カッキーは“俺について来い!”ってタイプではないんですけど、本当に一生懸命やるから、その姿を見てみんなもそこについて行かなきゃって思うんですよ。ストイックな人ですけど、あんまり“やってるぞ俺”っていうのを出さないです。すごく自然にやってるというか、身についてる感じ。取り組み方を見てて、“カッコイイ人見つけた!”とそのとき思いました。ミュージカルってどちらかというとキレイとか素敵とかってイメージだったので、カッコイイと思ったのは初めてでしたね。

――柿澤さんに直してほしいところは?

平間 心配し過ぎです。俺からみたら十分なのにやっぱりストイックだから、「ぜんぜん大丈夫ですよ」って言っても受け入れてくれないですね。自分で納得するまでやる人です。“もういいんじゃないですか”って思うくらい心配する。プライベートでは、ないです。僕は全部好きかもしれないです(笑)。毎日お酒を飲んでも、ちゃんと仕事できちゃうから(笑)。喉も強いし。いやほんとすごいなって思います、あの人。

――何フェチですか?

平間 脚見ちゃうかな~。脚がキレイな人が好きです。まっすぐがいいとかこだわりはあんまりないかもしれないです。でもあんまり細すぎないほうがいいですね。パンってやったら折れちゃいそうで、怖くなっちゃうんですよ(笑)。だから、無理してない脚がいい。

平間壮一 撮影/廣瀬靖士
平間壮一 撮影/廣瀬靖士
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――「大人の男」に必要なものは?

平間 僕はどんなにちっちゃいことでも考え過ぎちゃうクセがあるんですよ。しかもネガティブ思考というか。だけどこれからは、あんまり気にしないようにしていこうって。何でも楽しめる方向に持ってったほうが人生楽しいんだなって。つい最近NYに行って、向こうで活躍している日本人の方とかと仕事して感じたんです。

 例えば、みんなで車で移動してちょっと早めに着いたとしたら、その空き時間をみんなでコーヒーを飲んで、音楽をガンガンかけて踊ったりして過ごすんですよ。スタッフもみんなで集まって笑ってる感じがいいなと思って。でも、仕事になると集中してミスなく全部やってて。楽しんでから生まれるものもあるじゃないですか。そのメリハリが大人の余裕なんじゃないかなと思います。

――今まで見た舞台作品で一番印象に残っているのは?

平間 つい最近だと劇団四季の『ノートルダムの鐘』が良かったです。それこそカッキーをカッコイイって思ったのと同じくらい、“うわっ、カッコイイ”と思いました。構成も演出も全部良かったです。歌もめちゃカッコいいんですよ。世界観が固まってる感じの舞台で物語の中に入れましたね。泣きました。もう一度観たい。

 あとは今、ブロードウェーでやっている『ディア・エバン・ハンセン』っていうミュージカル。英語はあんまりわからないんですけど、ちゃんとあらすじとか調べて観て。もうボロボロ泣いてました。ダンスはあんまりなくて、芝居と歌っていう作品です。人とかかわりたくないみたいな、いじめられっ子のような人が主人公の舞台で、俺は好きだなと思いました。

――今、欲しいものは?

平間 技術(笑)。ダンスでも歌でも芝居でも、技術をあげるよって、もらえたら超うれしくないですか。ひとつだけ選ぶとしたら、今、練習中のダンスの技があって、それができる人と一緒に練習してるんですけど。ほんと1回でいいから、その身体に入ってその感覚をつかめば、戻ったときにいけそうってくらいまで来てるんですよ。だから、その人の身体に入ってその技を1回やりたい。それで技を自分のものにする(笑)。

 不思議なんですよね~、技って。動画見てもちっちゃい子どもとかがパーンって飛んだりしてやってるから、筋肉でも何でもないんですよ。だから1個のタイミングと、なんかいろいろなんですけど。あとは、物欲はあんまりないけど、ベッドが欲しい。腰が痛くなっちゃうから、よく眠れて腰に優しいベッド(笑)。

――今までの人生最大の喜びは?

平間 普段の平間壮一って感情がめちゃくちゃ薄くて(笑)。だから喜んでても、ヨッシャーみたいな反応ができないんですね。作品が決まるごとにうれしかったりとかはありますけどね。オーディションで決まっても、喜ぶより、ホントに受かっちゃったどうしよう~って悩み始める。もっと楽しめればいいんですけど(笑)。でも、自分はいつも自信満々でやれてきていないから、本番終わってお客さんから「良かった」と手紙をもらって、“ああ、これで良かったんだ”って思えたときは、うれしいというか安心します。