規約改定も課題は山積

《JFCは、本規約を予告なく改定することがあります》

《会員もしくは入会申込をした者が、各条件を満たしている場合でも、会員を退会処分とする場合があります》

《会員が資格を喪失した場合、理由の如何を問わず、支払済みの入会金および年会費の返還はできません》

 JFCとは、“ジャニーズファミリークラブ” の略。こちらのなんだか居丈高な文章は、かつてJFC、つまりジャニーズのファンクラブの規約としてあった文言だ。

ファンクラブ会員に対し、事前に詳細を伝えないまま規約を変更できたり、どんな理由であっても、入会金や年会費を返還しなかったりと、これまでジャニーズ事務所側は、ファンクラブやチケット販売の規約を、かなり自分たちに有利な形に制定していました。

 しかし、消費者団体の指摘により、このたび改定されたことが消費者庁により明らかにされたのです」(芸能レポーター)

 以前よりファンは、規約に対して不満を抱えていた。

「新しいファンクラブ規約は、改定する際は事前に周知し、不服申し立ても受けると明文化されました。不当な退会処分に関する条項、また入会金・年会費を返還しない旨の条項は削除。チケット販売規約も、改定の際は周知すると改めました」(芸能プロ関係者)

 チケット販売規約には、たとえジャニーズ側に理由があっても、購入後は変更やキャンセルができないと解釈させられる文言があったが、《購入者の事情の変更による取替、変更、キャンセルはお受け出来ません》に変更された。

 SMAPの解散や契約問題を中心に、ファンや世間の風当たりが強まっていたジャニーズ事務所。この改定は、そこからの脱却を図る、“ホワイト化”の一歩ということか。

SMAPの年会費の返還が、まったく進まなかったころに比べればよくなっていると思いますが、問題はまだ残っています。

 好きなタイミングで退会しても、年会費が返還されるなら、コンサートの直前だけファンクラブに入会し、転売用にチケットの大量購入を狙う業者も増えるかもしれません。はずれたら、また退会すればいいわけですから」(ファンクラブ会員の女性)

 そして、以前より問題となっている手数料の問題も。

「ジャニーズのチケットは、先にチケット代金に手数料を加えた額で申し込み、抽選にはずれたら手数料を引いたチケット代が返還される形です。まるで手数料で稼ぐようなシステムはいまだに残っているので、ファンとしてはまだまだ改善するところは多いと思います」(前出・ファンクラブ会員の女性)