みね子(有村架純)を自分が守りたいという強い気持ちがヒデにはあると思います。100%、みね子のことが好きですよ。大好きですね(笑)

 いよいよ佳境を迎える朝ドラ『ひよっこ』。みね子の恋愛も新しい展開が! 彼女に急接近している見習いシェフ、ヒデこと前田秀俊。その恋の行方を、演じている磯村勇斗(24)にたっぷりと語ってもらいましょう!

ヒデはものすごく不器用で、ストレートに好きというアプローチもできないタイプ。すごい奥手なんですよ。だから、みね子に対して軽い“ジャブ”を打ち続けているんです(笑)。役を離れてヒデを客観的に見ると“行けよ、ヒデ!”と思ってしまいます

 ズバリ、みね子の魅力は?

「人を惹きつける“カリスマ”みたいなものがありますね。あと、純粋で心が清らか。似た者が集まるじゃないけど、彼女の周りには素敵な人たちが近づいてくるんです。そういうところが、みね子の魅力です」

 しかし、当初は磯村の中にある葛藤があったという。

「有村架純さんは、僕と同じ年だけど、僕が俳優としてデビューする前から第一線で活躍されている方。共演させていただくときの緊張感はめちゃくちゃありました。しかも、役の上では僕が先輩としてリードしなくてはいけない。そんなヒデとみね子の距離感をつかむまでは苦労しました」

 親友でもある島谷(竹内涼真)とみね子のラブラブな初恋を間近で見ていたころは、どんな気持ちでヒデを演じていた?

あのときは、けっこうツラい時期でしたね。やっぱり嫉妬というのもあったけど、みね子の気持ちもわかるし。島谷とも仲がよかったので、応援したい気持ちを持ちながら羨ましいという気持ちも半分あり……

 でも、悲しい結末を迎えて島谷は姿を消してしまう。

「あれで、“よし、次は俺だ!”となったわけではないですよ(笑)。先輩としてみね子に接する中で一緒にいる時間が長くなり、お父さんのことや、いろいろな出来事で悲しんでいる姿をヒデは優しく見ていて。

 女性として意識し始めながら、次第にみね子を支える存在になっていく中で、恋心を持ち始めたのは自然な感情の流れだと思います

みね子の行動を支えるヒデ。いろいろな騒動を乗り越え、ふたりの距離は近くなり――。(c)NHK
みね子の行動を支えるヒデ。いろいろな騒動を乗り越え、ふたりの距離は近くなり――。(c)NHK

 そうした展開は、初めから決まっていた?

「まったく聞いていなかったです。台本ができあがるごとに、ヒデという人間を知ることになっていたので。ここまでみね子との距離が近づくとは予想していなかったです。

 最初から彼女を好きになると聞いていたら、みね子がすずふり亭に来たときから“恋の目”で見てしまったかもしれない(笑)。知らなくてよかったと思っています」