コツコツ体操2は歯磨きの時にやれば、一石二鳥
コツコツ体操2は歯磨きの時にやれば、一石二鳥
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「このままじゃマズイ!、そう思ったらいい兆候です。もし、コツコツ体操1で足のむくみを感じたとしたら、足を意識して動かしましょう。

 足の体操でオススメしたいのが、歯磨きをしている間に行うことができる、かかとの上げ下げ運動(コツコツ体操2)です。

 両足に体重が均等にかかるようにして肩幅に広げて立ち、背筋を伸ばしたまま両足のかかとを上げ、上げきったら下ろす。これを10回ほど繰り返します。イスに座ったままでも、この体操はできます。

気づいたら介護が必要な状態に

 わざわざジムに行ってトレーニングする……そんな必要ありません。1日10秒、足を意識して動かす。それだけで大丈夫です。

 考えてみてください。昨日の自分は、ふくらはぎを意識して力を入れることすらしなかったのですから、すごい進歩です。この10秒の継続こそが美脚、そして転倒予防への道に続く一歩になっていくのです。

 今は、無意識のうちに介護が必要な状態になってしまう人が大勢います。身体の変化を受け入れる勇気を持つことで、今すべきことが見えてきます。

 これまで多くのシニアの方にお会いしてきたなかでよく聞く言葉、それは、「気づいたら介護が必要な状態になっていた」です。

 私の祖母もそうでした。無意識のうちに身体が衰えていて、無意識のうちに介護状態になっていたのです。私は彼女を見て、多くの人がそうならないために、「大人の健康体操」を考案したいと思ったのです。

「大人の健康体操」は難しい振りもなければ、大きな動きもないため、簡単に気負わずできるものばかりですが、やはり、身体が衰えていると難しく感じる動作もあるようです。結果として、大人の健康体操をすることで自分の衰えを確認する作業にもなるというわけです。

 自分の衰えを目の当たりにするのは、つらいことかもしれません。しかし、普段の運動や食事にちょっとでも気を使い、健康的な生活を送っている方は、不安も少なければ、ショックを受けることも少ないでしょう。

 介護予防もまさに同じ。日常の10秒の健康意識から始まります。今日の一日が一番若い。明日になれば一日の年を取るわけです。同じように年を重ねるなら、ワクワク、ドキドキしながら老いを前向きに、楽しみを見つけながら日々を過ごしていきたいですよね。