一方の木村はというと─。こちらはとにかくそっけない。特に後輩ジャニーズに対しては「ういっす」という省略形のあいさつに、目でちらっとサインを送る程度。稲垣吾郎も愛想はいいが世間話を進んでするタイプではないから、2人の楽屋はいつも静かだった。

キムタクの“塩対応”に泣かされた松潤

 そんな木村の“塩対応”に、よく泣かされていたのが嵐の松本潤。尊敬する先輩から何か吸収しようと一生懸命だったのだが……。

《「ありがとうございました。SMAPさんのおかげで、なんとかやれました」と、何か話したげに近づいていっても、最低限の対応だけして、目も合わせず、プイッと行ってしまう。「絡むスキをまったく与えないんですよね。松潤なんかは“最近どういう仕事してんの?”とか“この間、ドラマ見たよ”とか、そんな会話の糸口を期待してるんだけど、相手にもされない。これは嵐に限ったことではなくて、木村さんは後輩とは絡まないというのを自分のスタイルにしているようでした」(元スタッフ)》

 これに対して、中居の“神対応”は、先輩の姿を通した学習効果でもあった。光GENJIのコンサートで、やんちゃで鳴らした諸星和己が後輩を毒舌でいじり倒すのを見て、自分は後輩のプラスになりたいと考えたようだ。

 しかし、これが葛藤を生むことに。前出の事務所関係者いわく「ぜんぜん社交的な人間じゃなかった」という中居は、いい人キャラで見られることを嫌がり、ひねくれキャラも出すようになった。

 では、素の中居はどういう人間なのか。元スタッフは、木村と比較してこう言う。

「木村くんはある意味ピュアというか、嫌なものは嫌だというタイプ。最初のうちは乱暴な物言いだったりするけど、こちらが粘り強く本気で聞けば、ちゃんと答えてくれた。中居くんはそういうアプローチができないというか、うわべだけというか。本音を言ってくれないって」

 解散後の進路についても、大方の予想に反して、残留を選択。意外と戦略家なのかもしれない。