人生の転機は結婚や妊娠だけではない。若人たちは学業との両立に悩まされる。 

 '99年4月、後に国民的アイドルグループに成長した『モーニング娘。』初期メンバーだった福田明日香が、「学業に専念したい」と15歳で引退。ところが7年後、雑誌のインタビューで「あれは建前」と当時、メンバー内で孤立していたことを暴露した。

 また3歳から子役として活動、NHK朝ドラ『あまちゃん』にも出演した吉田里琴も'16年4月に「学業に専念」したのだったが……。

「結論を言えば、福田ともども芸能界復帰。吉田に至っては1年で大手事務所に移籍して“吉川愛”に改名。即、4月のドラマに出演しました。こちらも“学業”は建前だったようにも思えます」(芸能プロ関係者)

 ほかにも学業の道を選んだ子役といえば、ジブリ映画『崖の上のポニョ』でブレイクした大橋のぞみが'12年3月に芸能界を“卒業”。真剣に勉学に励んでいるのだろう。

'15年4月、福岡県内で本誌の直撃に笑顔で引退理由を語った香田晋
'15年4月、福岡県内で本誌の直撃に笑顔で引退理由を語った香田晋
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 “開業”で芸能界を去った人も。NHK紅白歌合戦にも出場した演歌歌手の香田晋が、姿を消したのが'12年4月。その3年後、福岡県内の飲食店で板前として腕を振るっていた香田を本誌は直撃した。

「歌も思いどおりに歌えなくなって。トークや演出でごまかして逃げるようになった。精神的に追い詰められて芸能界から逃げ出したんです」

 現在は再婚した11歳年下妻と店を切り盛りする、充実した日々を送っていた。

『ウルトラマンメビウス』やTBS系ドラマ『ROOKIES』などに出演した、俳優の五十嵐隼士も「エンターテイメント以外の仕事にも興味が湧くようになった」と、'13年11月に引退。翌'14年に六本木でしゃぶしゃぶ店をオープンさせた転職組だ。

昨年10月、長編映画への復帰を聞くもゴミを拾い続けた宮崎駿監督
昨年10月、長編映画への復帰を聞くもゴミを拾い続けた宮崎駿監督

「今回は本気です」。'13年のジブリ映画『風立ちぬ』を最後に「加齢」も理由のひとつにあげて4度目の引退宣言をしていた宮崎駿監督。昨年10月、そして今年3月に本誌が復帰を直撃していたのだが、

「私は、ただのゴミ拾いじじいですから」

 日課のゴミ拾いで煙に巻いていた巨匠だったが2か月後、

「5月にHP上で“今度こそ、本当に最後の監督作品”と、76歳で引退を撤回。新作プロジェクトは昨年から始動していたといいます。若い世代を育てることも含めた復帰なのでしょう」(映画ライター)

 還暦を前にした'00年、「僕の芸は20世紀で終わり」と58歳ですっぱりと身を引いたタレントの上岡龍太郎。以後は芸能人仲間の冠婚葬祭やパーティーの類には顔を出すことはあっても、復帰しない美学を貫いている。