古舘プロジェクト所属の鮫肌文殊、山名宏和、樋口卓治という3人の現役バリバリの放送作家が、日々の仕事の中で見聞きした今旬なタレントから裏方まで、TV業界の偉人、怪人、変人の皆さんを毎回1人ピックアップ。勝手に称えまくって表彰していきます。第35回は山名宏和が担当します。

田中卓志 様

 今回、勝手に表彰させて頂くのは、アンガールズ田中卓志さんである。

アンガールズ・田中卓志

 最近、田中さんはNo.1づいている。「抱かれたくない男ランキング」1位。「業界スタッフが選ぶ仕事をしてみたら良い人だったランキング」1位(※)。褒められたりけなされたり。両極端である。

 この評価、セミレギュラーとして出演中の『世界の何だコレ!?ミステリー』(フジテレビ系 水曜 夜7時57分)ではどうなのだろうか。田中さんは「田中隊長」の呼び名で視聴者が投稿してきたミステリーの調査を行っている。

 山の中だろうが狭い洞窟だろうが、どんな場所でもグレーのスーツに身を包み、少ない髪を乱しながら、必死の形相で調査する田中隊長は、待ち受けるミステリーへの期待を3割増しにしてくれるありがたい存在である。

 そんな田中さんのロケの様子をスタッフに聞いてみた。

「どんな場所でも必ず先頭で行かせるんですよ」

 たとえば洞窟ロケの場合、普通スタッフがタレントの前を行く。安全の確認とタレントの顔を撮るためである。しかし、『何だコレ!?ミステリー』の場合、田中さんが先頭を行き、スタッフがその後に続く。事前に下見もしない。ぶっつけ本番。だから万が一、洞窟の奥に死体でもあろうものならば、それを最初に見つけるのは田中さんなのだ。

 そんな無茶なロケ、嫌がる芸人はけっこういる。だが、田中さんはネタとして不平不満は言うものの、ちゃんと引き受けてくれる。

「解明しようという責任感が強いんですよ」

 素晴らしい! 出演者の鑑(かがみ)である。

 と感心していたら、別のスタッフが、

「あの人おかしいんですよ。捨てるものがないから」

 おかしいというのはバラエティー番組においては褒め言葉だが、この場合、やはりどこかけなしている。

 褒められたりけなされたり。ここでも両極端だ。