ゆく年くる年、やっぱりドラマ!

 ドラマ不振が叫ばれて久しいためか、テレビ各局の年末年始編成には、ドラマが少なめの傾向に。そんな状況でも、又吉初脚本、三谷時代劇、長谷川博己主演エンタメ作、高畑充希主演コメディー、中井貴一主演ホームドラマがラインナップ。気になる作品は?

又吉、初脚本で渋谷の街を描く

■『許さないという暴力について考えろ』(NHK総合 12月26日火曜 夜10時~)

 芸人で芥川賞作家の又吉直樹が、ドラマ脚本に初挑戦した。

 下積み時代に、研鑽(けんさん)を積んだライブハウスがあった場所で、“東京の象徴となった街”という渋谷を舞台に、「許さない・不寛容」をテーマに、2つの物語がオールロケで描かれる。

「渋谷を実際に歩きながら、いろいろな場面を想像するのが楽しかったです」と、又吉。

 ドラマは、“渋谷”という街の本質は何かを取材するテレビディレクター中村(森岡龍)と、服飾デザイン専門学校に通うチエ(森川葵)を主人公にした、2つの物語で構成される。

 ほかに光石研、豊原功補、平泉成、でんでん、宮本信子らが出演する。

大河『真田丸』以来、三谷流歴史ドラマ

■正月時代劇『風雲児たち~蘭学革命篇(らんがくれぼりゅうしへん)~』(NHK総合 1月1日月曜 夜7時20分~)

(c)NHK
(c)NHK

 脚本家・三谷幸喜が『真田丸』以来、約1年ぶりにNHKドラマを手がけた。原作は、みなもと太郎の大河歴史ギャグ漫画で、笑いとサスペンスを織り交ぜた時代劇になっている。

 舞台は、江戸時代中期。前野良沢(片岡愛之助)と、杉田玄白(新納慎也)は、史上初の西洋医学書『蘭学事始』の和訳に、一心同体で取り組んだ。鎖国のなかで、革命的な翻訳を成し遂げ刊行された『解体新書』は、玄白の偉業として知られている。良沢の名がないのはなぜか……?

 ほかに、平賀源内役に山本耕史、田沼意次役に草刈正雄ら“真田丸”メンバーが続々と登場する。