星野源

松本潤クンから、“J”からリクエストが来ました! 楽曲のリクエストが来て、これにぜひ応えたいなと。“聞きたい”というふうにこれが来たんですけども》

 新年1回目となる1月2日の『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、番組にサプライズリクエストをしたのはナント、嵐の松本潤だった。互いに俳優としても活躍する2人だが、これまでドラマや映画での共演はない。それでも大の仲よしなのだとか。

「昨年12月22日の『ミュージックステーション スーパーライブ2017』(テレビ朝日系)でも、登場時に名前を呼ばれて階段を下りる星野さんの手を取ってエスコートする、松潤の姿が見られました」(芸能レポーター)

 '15年にNHK紅白歌合戦に初出場し、一昨年のドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)で大ブレイクした星野。それを受けて松潤とも……という、ここ数年の関係ではないようだ。

 共通点は冒頭のリクエストでほどなく判明した。松潤が要望したのは、星野の曲『化物』だった。

 '13年5月に発売されたアルバム『Stranger』に収録されている『化物』は、シングル盤としてリリースした曲ではなく、彼のファン以外であれば言ってしまえば“マイナー”な存在。

 それでも松潤が選んだのは、ある大物俳優との縁があったからだ。

 '12年12月5日、食道がんを患い57歳の若さで亡くなった歌舞伎俳優の中村勘三郎さん。この故人を思い、作られたのが『化物』だ。

星野さんが、'03年に『大人計画』に所属して初めて出演した舞台、いわばデビュー作で主演を務めたのが勘三郎さんでした。パンフレットに顔写真も載らない“新人”にも気をかける人柄と、芝居にかける情熱に感銘。そんな勘三郎さんの生きざまを歌にしたのです」(テレビ局関係者)

 ところが、今度は曲を手がけたばかりの星野を病が襲う。同年12月22日にくも膜下出血と診断されたのだった。

「翌年に復帰して『化物』を発表するも、再診、再手術を要して'14年に完全復帰を果たしました。勘三郎さんも見守ってくれていたことでしょう。そして支えてくれた友人に中村勘九郎、七之助兄弟の存在があったといいます」(同・テレビ局関係者)

 勘三郎さんとの交友の中で、同年代の息子たちとも自然と仲を深めていった星野。特に七之助とは、正月を一緒に過ごすほどの仲だという。

 そう、七之助といえば、高校の同級生で親友に松潤がいる。勘三郎さんからも“息子”と可愛がられ、葬儀の際にも親族を手伝い弔問客をもてなしていたという松潤。この勘三郎さんが遺した縁が、星野を結びつけたのだった。

中村屋の公演があるときは互いに観劇に来ていますね。そうそう、タモリさん発案で、笑福亭鶴瓶さんが落語にした『山名屋浦里』を中村兄弟が演目にした際も、星野さんと松本さんは見に来ていたそうです。そのときは偶然にも、同日に来場していたタモリさんと鶴瓶さんと鉢合わせしたのだとか。これも勘三郎さんが引き合わせた縁でしょうね」(歌舞伎関係者)

 今年は勘三郎さんの七回忌にあたる年。リクエストは必然だったのだろう。