小室哲哉('16年3月)

 イチ芸能人の“不倫報道”がここまで大きな騒動になるとは 仕掛けた『週刊文春』も想像しなかったのでは。

 小室哲哉の釈明・引退会見を受けて、様々な意見がSNS上で飛び交っている。いくつか見てみると、

「不倫はいけないけど、彼の話を聞くとそれくらいなら許せるかな」

 という同情的な意見がとても多い。同時に、

「何も引退させることはないでしょう。文春はひどい」

 というツイートも数多く見られ、かつて『文春砲』を打ち込まれた著名人だけでなく、当初小室に批判的だった人たちまで攻撃に回り始めている。さらに、

あの不倫報道は必要だったのか

 とか、今更ながら“芸能報道”の公益性を持ち出す人まで出てくる始末だ。

 何か変だ! 『週刊文春』が彼に引退を迫ったわけでもないし、無理やり引退に追い込んだわけでもない。“女性看護師との不倫疑惑”を報じただけなのに。

 そんな中で、引退を発表したことに疑問を呈する人もいる。

「歌手ならまだしも作曲家が引退するというのは聞いたことがないですね。歌には流行り廃りがありますから、作品がヒットしなくなったり曲作りしてない人は大勢いますよ。でも、引退などした人はいないと思います。

 小室さんは才能の枯渇を理由に以前から引退を考えていたとしながら、引退で不倫騒動のツケを払うようなことを言ってました。引退で責任を取るということなんでしょうが、そもそも不倫を否定するんだったら、責任を取る必要はないしね。

 会見を開く必要があったのか疑問です。引退発表は謝罪のついでだったとも取れますが、そこには彼なりの戦略があったのじゃないかなと思います」(男性週刊誌記者)

 彼に対する意見の中で、

「引退じゃなくて、活動休止でよかったんじゃないか」

 というものも多く見られるが、

現在は目立った活動はしていないのに“活動休止”と言われても納得できませんし、引退くらいインパクトが大きくないと本題をすり替えることができないでしょう」(前出・週刊誌記者)

 また、この手の謝罪会見で、必ず問われるのが会見の成否だが、小室の場合は、どうだったのか。

大成功じゃないですか。だって、会見後は小室さんに同情する人が増えたし、不倫もなかったような話になってしまい、反対に『文春』が非難されていますからね」(芸能プロ関係者)

 『文春砲』が跳ね返された形となったが、小室の方が一枚上手だったということ⁉

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。