子どもに大人気の『えがないえほん』だが、ないのは絵だけでなく、物語もない。そのかわりにルールがあって、読み手は本に書いてある文字を声に出して読まなければならない。

「つまり、ふだんは子どもたちに“使っちゃダメだよ”と言っているような言葉を大人が言わされるのがツボなんですね。ひょうきんな先生が読むのもいいですが、マジメな雰囲気の先生や校長先生が困った顔して“ぶりぶりぶ!?”と読まされている感じもウケるんです

兄弟で『えがないえほん』が大好き。甘利亮英君(10)と祐弥君(8)
兄弟で『えがないえほん』が大好き。甘利亮英君(10)と祐弥君(8)
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 親子で笑えるコミュニケーションツールとして、すでに24か国で翻訳されている。

対人スキルを磨く道具として、企業の新人研修に取り入れるというのもいいのでは?」(大友さん)

 もちろん、意味のないオノマトペだけではなく、「子どもの笑いのツボを心得たコメディアンならではの巧みなアイデア、そして子どもへのリスペクトがある本」と大友さんは言う。