大竹まこと

「一生懸命に育てたつもりですが、仕事の関係もあり過ごす時間が少なかったのは否めません。親の監督不行き届きであったと思います」

 2月1日、自身のラジオ番組出演前に会見を開いて、深々と頭を下げた大竹まこと。1月28日に都内の路上で大麻を所持していた、長女の大竹美波容疑者逮捕を受けての謝罪会見だった。

 大竹はこの日、子の不祥事こそ謝るも、美波容疑者個人や交友関係などについては「一般人ですから」と回答を拒否。それでもインタビュアーが食い下がろうものなら、「どうしてもお聞きしたいなら話しますが」と語気を強めてけん制したのだった。

「われわれも仕事ですから、(会見に)出てきた以上は掘り下げますし、そのつもりで出てきたんじゃないのか、と。が、これまでの“二世”とは違い、長女はデザイン関係の仕事をする一般人ですし……」(ワイドショースタッフ)

 近年、思い起こすだけでも、覚せい剤使用の清水良太郎の父・清水アキラ。強姦致傷(容疑で逮捕。のちに不起訴)の高畑裕太の母・高畑淳子。窃盗で捕まった息子の父・みのもんたらが、それぞれ逮捕を受けて謝罪、子に関しても語っていた。

 一方の大竹は「娘がこの業界にいたら話さなければいけない」と、“芸能人”でなければ話す必要はないとしたのだ。そもそも芸能人はなぜ、子の不祥事で謝るのか。

「仕事を守るためです。自身が抱える番組や舞台、そしてスポンサーなど仕事に関わる対象への謝罪です。子は別人格ですが、自身のタレントイメージを下げないために“責任ある親”としてふるまうのです」(芸能プロ関係者)

 そしていち早く会見を行うことは、“子を守る”ことになるのだという。

本来、刑事事件は警視庁記者クラブに通ずる社会部の担当で、“追及”のゆるい芸能マスコミとは一線を画します。

 彼らは一般人だろうと容疑者となれば当人、周辺への取材は容赦ありません。今回も、いち早く実名報道に踏み切りましたしね。そんな取材攻勢から守るためにも、先手を打って事件を会見で終わらせてしまいたいのです」(同・芸能プロ関係者)

 長女のことは明かさずとも、会見を開いた大竹にはこの狙いがあったのかもしれない。

 また芸能ジャーナリストの佐々木博之氏は「日本に根付く習慣」と分析する。

外国人タレントはよく“親が謝るのはおかしい”と話していますよ。日本では昔から“親が謝るもの”と、それは子が小さくとも大きくとも変わらない日本人的な習慣で、謝る姿勢を見せないと周囲が納得しないのです。

 そして謝ることは“潔い”“あっぱれ”として評価されますね。みのさんは謝罪会見で対応を誤って、恨み節までこぼしました。 “私の教育が間違っていた”とだけ話していれば、大きく仕事を減らすことはなかったのかも

 不祥事はすぐに謝ることが肝心ということか。