身体をレスキューする食べ方&食材

 ふだん食事に気を配っていても、つい誘惑に負けてしまうことも。暴飲暴食は老化の元凶です。ここからは、食べすぎ飲みすぎたときに実践したい、レスキュー法をご紹介します。

■「小食・断食」で暴飲暴食をリセット

 身体の老けに直結する生活習慣病のほとんどは、乱れた食習慣、特に過食が原因。身体をリセットして若返りを目指すなら、食事の質だけでなく、量や回数も意識することが必要です。とはいえ、これまで1日3食だった人が、いきなり1食抜くのは大変。そこで、まずは間食をやめる、夕食を軽めにすることから少しずつ食事量を減らしてみましょう。1食減らす場合も、夜は仕事の付き合いや家族との団らんで難しい場合は、朝と昼のどちらかをカットしてもOK。自分の生活ペースやできる範囲を調整しつつも、食事を減らすというレスキュー法は、意識して日常生活に取り入れていきましょう。

 手軽な方法として編集部が提案するのは「半日プチリセットプログラム」。2日間の食事のうち、1日目の夜と2日目の朝を手作りジュース(*)に置き換えます。

*手作りジュースの例:いちご100gとレモン1/2個をジューサーにかけて、無調整豆乳80mlを混ぜ合わせる。

■お酒・ジャンクフード好きな人はこの食材で「肝臓の解毒力」をアップ

 アルコール、添加物、有害金属といった体内に取り込まれる毒素を処理するのが肝臓。この処理をサポートするのが、亜鉛、マグネシウム、ナイアシン(ビタミンB3)です。さらに、にんにくやニラなどの香りの強い野菜に含まれている硫化アリルや、玉ねぎのケルセチン、ホタテに含まれるセレン、イワシやサンマなどの青魚に含まれる含硫アミノ酸には、「キレート作用」という働きがあり、血液中の有害ミネラルを無毒化してくれます。お酒・ジャンクフードが好きな人は特に、これらの野菜を積極的に取り入れて、体内に毒素をためないきれいな状態を保ちましょう。

■食中毒やストレスから身体を守る「体内殺菌」

 キレート作用のある食材で肝機能アップを心がけることに加えて、体内の殺菌に役立つ食材をとることも、解毒力を高めるのに欠かせません。そこで役立つのが、イソチオシアネート類と呼ばれるファイトケミカル。野菜に含まれるファイトケミカルは、野菜自身が太陽の紫外線から身を守ったり、害虫に食べられるのを防いだりと、自分の身を守るために作り出されていると考えられています。特にアブラナ科の植物に多く含まれており、高い殺菌力を持つことで知られるわさびもその一種。そのほか、キャベツやクレソン、ルッコラ、からし、芽キャベツ、大根などに含まれています。サラダや付け合わせ、薬味として食卓に取り入れることで、毒素やストレス、がんなどから身体を守ってくれます。

老化を加速させる食べ物・食べ方はやめよう!

 具体策としてまず、牛乳や乳製品、肉や卵などの動物性食品、細胞を壊す油「トランス脂肪酸」を含むマーガリンやショートニング、それを使ったスナック菓子やパン、食品添加物まみれの加工食品などを、食卓から遠ざけること。さらに、「どう食べるか」も重要。老け食習慣に思い当たる人は、この機会に改善を。

(NG)食事をしながら飲み物をとる

 よくかまずに飲み物で流し込んでしまうと、消化吸収に支障をきたし、全身の老化を加速する羽目に。

(NG)体調が悪いときに無理に食べる

「食欲がなくても食べたほうがいい」というのは間違い。野生動物は、体調が悪いときはエサをとらないもの。それは回復を早めるための本能的な行動なのです。

(NG)1日3食お腹いっぱい食べる

 1日3食満腹になるまで食べると、内臓は本来、空腹時に行う全身の細胞のメンテナンスが適切に行えなくなります。

(NG)時間がないときに早食いする

 早食い=かむ回数が少ないということ。その結果、当然、消化吸収に支障が。過度に精製・加工されたものや、やわらかい食べ物は避け、かみごたえのある穀菜食を。

(NG)白米や白いパン、白い麺類を食べる

 精製された穀物は、ミネラルやビタミン、食物繊維などの栄養が取り除かれた「裸の炭水化物食品」。玄米などの「服を着た炭水化物食品」に替えて!