再結成を実現させたのはドラムの小林だ。ちょうど20周年の年に、親交のあるライブハウスから届いた出演依頼がきっかけだった。

「小林がひとりひとりに連絡して、焼き肉屋で4人で肉を囲むんだけど、やっぱりぎこちなくて。最初は肉が焦げつきそうでも誰も返さない、お酒があいてもつがない。全部、小林が焼いて、酒もついで。でもね、凍ったタンが炎にあぶられて溶けていくように、僕らの気持ちも溶けていったというか。終わるころには、“じゃあ、やろう!”って

宮田和弥 撮影/佐藤靖彦
宮田和弥 撮影/佐藤靖彦
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 このときは、どちらかと言えばお祭り感覚だったそうだが、2011年の東日本大震災の復興支援ツアーをきっかけに完全復活を果たした。

ひとりでもがいた30代があって、歌うことが自分の生きがいなんだ、“宮田和弥は歌ってなんぼ”って思えたのは40代から。ジュンスカの僕は神輿(みこし)の上にいる旗ふり役だけど、それはメンバーが動かしてくれているんだってことを実感しています。それと、それこそ震災後からだと思うけど、普遍的な言葉は死なないとも思うようになった。解散したころは、ダサくて歌えないなって思っていたものも、いまはそういう歌こそが大事だし、カッコいいなって思える。1周したじゃないですけれど、ジュン・スカイ・ウォーカーズは、ブランドでありジャンルだから」

 現在は、ジュンスカの活動はもちろん、各々がソロアーティストとしても活躍している。

それぞれが音楽で生きてる。そこがいいなって思ってます