ママタレ5強

 佐々木希、仲間由紀恵が妊娠発表。平愛梨、押切もえが第1子を出産するなど、2018年も芸能界の妊娠・出産ラッシュが続いている。

 4月に出産した武井咲を始め、ペコ、寺川綾、白石美帆など女優、タレント、元スポーツ選手など、今年中に出産予定の人は60人以上とも。

 結婚・出産ラッシュが話題になるとき、セットで語られるのが『ママタレ』の話。

 しかし現在、ママタレは飽和状態で「熾(し)烈な椅子取りゲームが行われている」という話も聞こえてきた。

芸能人が結婚して子どもができると、“ママタレで復帰”みたいなことがよく言われますが、子どもができたら、誰でもママタレになるわけではありません。

 女優やモデルなど本来、職種が明確な人たちは、ママタレになる必要はなく、復帰したらまた女優を続ければいいし、モデルはミセスモデルにスイッチできますからね」(芸能プロ関係者)

 ママ女優でもママモデルでもない。ママタレはあくまでタレント。

 タレントほど、あいまいで、ざっくりした“職種”はないと思うが、芸能人の多くはタレントに分類される。

「ニュース番組や情報番組、ワイドショーなどにコメンテーターとして出演する機会が増えていますが、タレントの主要な露出先はバラエティー番組です。ただでさえ、パイが少ない。

 特にママになると、カラダを張るようなキツい仕事はさせられませんし、時間的にも制約がある。いろいろと扱いにくい要素が増えてしまい、結果的にママタレが活躍できる場は意外と少ないのです」(テレビ局関係者)

 そもそもママタレの“椅子”は少なく、それは当分、空きそうにもないという。

「現在、レギュラー番組を抱えていたり、テレビ露出が多いのが小倉優子、眞鍋かをり、木下優樹菜、ちょっと出身ジャンルが違いますが、北斗晶、ギャル曽根が強いですね。

 特にこの5人の座はゆるぎなく、とってかわる人たちが出てこない状況です」(テレビ誌ライター)

 オリコンが調査している最新の『好きなママタレント』ランキングで1位に輝いた、シングルマザーの小倉。先日、開催されたイベントで「武井咲・妊娠」の話を振られ、

新たなママタレが増えて、ライバル心などはありますか?

 と聞かれると、

「全然そんなのはなく、まず(武井は)女優さんですから」と答えていた。

 謙遜しているようにも取れるが、小倉の自信をほどをうかがえるコメントだと思う。

 芸能界を見渡しても、今のところ、彼女たちを押しのけるママタレが出現する可能性は低い。5強体制はしばらく続きそうだ。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。