「キャベツのバーニャカウダーの食べ方が独特で……。キャベツについたソースを一回、全部なめてから食べるんです。だから毎回、口のまわりがソースでベタベタになっていました。ちょっと変わった人なんだなって思っていました」

 2次会に行く流れになってタクシーに乗り込むと、到着したのはなぜかナダルの自宅。このあたりから、ちょっと雲行きが怪しくなってくる……。

部屋に入るなりナダルさんはテレビをつけて録画していたバラエティー番組を流し始めたんです。ロンハーなど、すべて彼が出演したときのもの。3、4時間は見させられました。番組を見ながら、“どう?”“これ、おもしろいでしょ?”“この切り返し、よくない?”と何度も感想を求められました

 ふと壁を見ると、ビッシリと貼られたファンレターを発見してしまう。

「いい人なんだなと思いましたが、ちょっと怖かったですね……」

 4人で寝転んでテレビを見ていると、ナダルが動いた。

「足を私の太ももにスリスリしてきて……。何!? と思ってナダルさんの顔を見ると無表情!  寝たら危険だと思い、隣の友人とLINEを送りあって、お互い眠らないように気をつけていました」

 部屋は、いつの間にか間接照明のみで薄暗くなっていた。

ちょっと居眠りしちゃったんです。するといきなり彼が横になった私の顔を両手でガッとはさんで、“大丈夫?”と顔を近づけられて……。

 そのときの彼の顔も無表情でした。完全な“無”なんです」

 そんな攻防が延々と続く中、ついに彼が疲れ果て眠ってしまい、勝負あり。2人は、無事に始発電車で帰ったという。

 真相を確かめるため、3月下旬、仕事終わりのナダルを直撃した。