キャッチコピーは秀樹さんのアイディア

 写真集の撮影で、ハワイ島にも行った。

 ホテルのスイートルームで泡まみれのバスタブにつかり葉巻をくゆらす「いかにも」なショットでは、ギャランドゥが全開! 

右手の指と手のひらには、傷を隠す白いテープが(撮影/宮澤正明)
右手の指と手のひらには、傷を隠す白いテープが(撮影/宮澤正明)
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 溶岩がゴロゴロ転がっている高原でのロケ撮をしたとき、とがった溶岩に手をついて指を切り出血するアクシデントもあったが、撮影用に使う白いパーマセルテープで傷をグルグル巻きにして乗り切った。

 驚いたのは帰国して3週間ほどして、突然、婚約を発表したこと。お相手の美紀さんは17歳下で、建築関係のお仕事だという。まったくノーマークだった。

 2001年3月、デビュー30周年記念コンサートに合わせて発売した写真集『H45』には「独身最後の大ジャンプ!」とコピーがつけられた。これは秀樹さんのアイディアだった。

 脳梗塞を乗り越え、NHKの朝ドラ『つばさ』(2009年)に出演していたころの取材も忘れられない……。54歳になっていたが、本当に明るくエネルギッシュで、40代のころよりもさらに輝きを増して見えた。

 秀樹さんが病気を患って気づいたのは「普通の暮らしの素晴らしさ」だという。「水が冷たくて気持ちいい、食べるものがおいしいと思えることが嬉しいんですよ」と言い、小学校に通い始めた長女ら3人の子どもの話になると目を細めて父親の顔になった。

 自宅の大理石の床は、子どもたちのために全部フローリングに替えたそうで、大工さんに「本当にいいんですか?」と確認されたと笑っていた。

 今でも初めてフォトセッションを行なったスタジオの前を、所用で2週間に1度は通る。そのたびに秀樹さんのことを思い出す。きっと、これからも変わらない。