相葉裕樹 撮影/伊藤和幸

 元宝塚歌劇団・雪組トップスター早霧せいなさん、退団後初の主演ミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』が、現在、大阪で上演中。トニー賞で主演女優賞ほか4冠に輝いた華やかなラブコメディーだ。早霧さん演じる人気ニュースキャスターのテスは、新婚なのに仕事を優先してしまうバリバリのキャリアウーマン。その夫で風刺漫画作家サムを、ミュージカル俳優として人気上昇中の相葉裕樹さんが演じている。

「今まで王道のラブロマンスをやることがなかったですし、旦那役も初めての経験なので、すごく新鮮に感じていますね」

 サムの結婚に関しての考え方には「そうだよね!」と、共感するところが多いらしい。

「テスは結婚してからも、変わらず仕事に没頭しているので、サムがちょっと寂しくなる気持ちはすごくわかります。家事はまったくしない女性だし、家にもしょっちゅう来客があったり、かわいそうなんですよ、サムは(笑)。ふたりの時間を大切にしたいって思う彼には共感します。台本を読んで、僕は正直ここまでのキャリアウーマンとは結婚できないなって思ったんですけど(笑)。でも一目惚れから始まった恋なんで、まあ盛り上がってしまったんでしょうね(笑)。それでスピード結婚したものの“あれ? なんか違うぞ”ってなって。サムはすごく普通の男だと思います」

 サムはテスの何に惹かれたと思うか聞くと、

「そんなバリバリのキャリアウーマンが、自分だけに気を許してくれたことに惹かれたんじゃないかな。僕は、テスってかなりユニークな人だなと思うんですけど(笑)。聡明なんだけど、人の気持ちに気づかない鈍感な女性で、それに行動がちょっと天然なんですよね(笑)。そのギャップも魅力なのかもしれない。失礼かもしれないですけど、その天然っぽさも早霧さんに合っていると思うんですよね。スッとしているイメージですけど、お話しすると、すごく柔らかくて、ちょっと天然っぽい雰囲気をお持ちなので(笑)

 サムを演じるうえで大切にしたいことは?

「恋愛ものですので、自然と湧き上がってくる感情をちゃんと自分でキャッチできるかどうかが大事だと思っています。意図的に演じると嘘がバレるなっていうのがあるので。早霧さんと僕の夫婦間で生まれるものが多いから、そこの心の部分を繊細に感じとって深めていきたいですね」

 夫婦の気持ちの役作りについて、ていねいに話してくれた相葉さんだが、甘いセリフを言うのは苦手。

“好きだ”とか“アイ・ラブ・ユー”とか甘いセリフって、なんか照れてニヤニヤしちゃうんですよ(笑)。特に稽古場で言うのが恥ずかしい。すごくカッコつけて言える人って、すごいなと思って。でも本番ではサムとして、めちゃくちゃ本気出しますから(笑)」