ボロボロの下着を身につけて行きました

 この一部始終を語った後、「でもね、鎌田さん」と、由美子さんがチラリと本音を吐露してくれました。

「私、しばらく恋愛もしていなかったし、男の人とそういうこともしていなかったから人肌も恋しかった。お酒を飲むとガードも緩むじゃないですか。アプリの彼は見た目がタイプだったから、迫られたら誘惑に負けてしまいそうな気がしたんです」

 そこで彼女は、そうならないように自分を戒める、ある秘策を考えつきました。

「前の晩、お風呂に入った後で身につけようとしたショーツがあったんですけど、ゴムの周りのレースがほつれてみそぼらしかった。もう履けないと思って、ゴミ箱に捨てたんです。

 でも、出かける前に拾い出して、それに履きかえました。ブラジャーも持っている中で一番くたびれたのを身につけました。ボロボロの下着だったら、どんなに素敵な人が現れても、絶対に服は脱がないと思ったから(笑)」

 そして、ヤリモクの餌食にはならずに、無事帰還しました。

出会ってすぐに“運命”という男には要注意

 私のところに婚活相談に来た中には、アプリで痛い目を見た女性たちがほかにもいます。37歳の裕子さん(仮名)は、会員数600人を誇る大手アプリで出会った男性から、結婚詐欺にあいました。

 裕子さんには、「34歳」と言っていたのに、実は54歳で、2度目の結婚をしていました。20歳もサバ読むなんてありえませんよね。

 そこで裕子さんに写真を見せてもらったのですが、“もしかして整形した?”というくらい、シワのない顔立ちでした。さらに驚いたことに、最初の奥さんとの間には、30を過ぎた息子がいて、その息子には5歳と4歳の子どもがいたので、孫までいた!