自筆遺言書のトラブルには要注意!

過去に、3人の子どもがそれぞれ別々の自筆証書を持ってきたことがありました。Aさんが持ってきた遺言書には“Aに財産をすべて渡す”と書いてありましたが、Bさんの持ってきた遺言書にはBさんに、Cさんが持ってきた遺言書にはCさんに財産をすべて渡すと書いてあったんです。自筆証書だとどれが本物なのかを判断するのが難しいので、こういったトラブルが起こりやすくなります

 自筆証書遺言だと、日付が入っていない、書式が間違っているといった理由で無効になってしまうこともある。公正証書遺言でなければ、有効かどうかを決定するには家庭裁判所の判断を仰がなければならない。

ほぼ2年前と同じ状態という永さんの書斎は、たくさんのメモや手帳、未発表の原稿などで埋もれていた

 永さんの家のように、日々の生活の中でどこかにいってしまう可能性もあるし、やはり公正証書遺言を作成しておいたほうが安心だろう。認知症などで判断力に問題があるのでなければ、寝たきりでも遺言書を作成できる。

「公正証書であれば、データとして保管されるから確実です。どうしても自筆証書にするのであれば、貸金庫に預けておくのが安心ですね。そして、生前に遺言を書いていることを家族に伝えておくのがよいでしょう」

 相続財産はお金や不動産に限らず、有価証券やゴルフ会員権、骨董品などの場合もある。永さんの家でトラブルが起きなかったのは、姉妹の仲がよかったというラッキーなレアケース。

 面倒を避けるには、今すぐ公正証書遺言を作っておいたほうがよさそうだ!