「握手会にも参加して『ハロプロファンですが、来ました!』と告げられ、DA PUMPのメンバーも非常に喜んでいました。SNS上でハロヲタに感謝したり、ハロプロについての感想を書いたりするメンバーもいるほど。

 大手CDショップでは、ハロプロコーナーの試聴台の目立つ場所に『U.S.A.』のCDを置いたりするなど、もはやDA PUMPがハロプロの一員である錯覚をおぼえるかのような状況です」(前出・編集者)

 この、一見ダサく見えることをやり切ることで、一周回ってカッコよくなる感じのDA PUMP。それと、同じような雰囲気をかもし出す集団が、他にもある。

ジャニーズですよね。もちろん、ジャニーズは最新の流行に合わせたり、王道を行くパフォーマンスもありますが、その本流の一つは、やはりどこか“ダサかっこいい”もの。実は、ハロプロとジャニーズの両方を応援するファンも少なくありません」

 と、ある芸能記者は言う。

 ハロプロとジャニーズの親和性の高さは、これまでにもよく指摘されることがあった。とはいえ、ジャニヲタがDA PUMPを応援するという現象は、現時点ではなさそうだ。

『U.S.A.』のわかりやすいユーロビートは、デビュー当初のV6と通ずるものがあります。ローラースケートを履いて剣を振り回したり、ステージに巨大な龍が登場したり。独特の解釈で日本の美を表現するなど、ファンには『トンチキ』と呼ばれる美学があります。

 古くはシブがき隊に光GENJI、デビュー当初のSexy Zoneの曲の世界観もそう。そういう意味でDA PUMPの『U.S.A.』も、ジャニヲタの琴線に触れる部分は、当然、大きいのでは。

 しかしジャニヲタが、他事務所の男性アイドルグループのファンになるのは少数だと思います。“担降り”という言葉があるように、贔屓(ひいき)を変える場合、ジャニーズの他のグループのファンになるケースの方が、圧倒的に多いですね」(前出・芸能記者)

 ジャニヲタのハートをグッとつかむ何かを獲得することができた時、DA PUMPの再ブレイクはホンモノになったと言っていいのかもしれない。

<取材・文/渋谷恭太郎>