朱美容疑者の父親(6月28日に死去)は、堺市を拠点に給排水設備の敷設を請け負う水道会社を一代で築いたやり手だ。弟の聖光さんは父親の会社を手伝い、その後、建設業者として独立している。

 一方の朱美容疑者は、ナイトラウンジやホストクラブ経営を手掛けたが、いずれも失敗し、病気がちとなった父親に代わり家業を継いでいた。しかし、経営は思わしくなく、朱美容疑者は経営者として悩んでいたという。

「一部報道では、朱美さんが犯行に及んだ背景に、ライバル企業となった弟の会社との仕事の奪い合いがあったとありますが、これは真相は不明です。弟とその妻である義妹は、朱美さんの会社の監査役や役員を兼ねていましたし、弟の会社は水道会社というよりは建設会社に近い。業務内容が大きくバッティングすることはなかったはずです」(朱美さんの知人男性)

 しかし、身内同士で経営する親族企業の話だけに、ビジネス上の軋轢以外にも、彼女にとり近親憎悪が強く働いていた可能性もある。

義妹とXに「はめられた」

〈警察から、検視の結果、自殺ですと言われるが、義妹とX(※手記では実名)が、自殺のはずがないから、調べてほしいとこん願。自殺という、身内で話をしなければならないであろう状況で、Xを呼び、検視に立ち会い、口を挟み、あげくに私が怪しいと言い出す2人に不信感とショックでね込む〉(弟が死亡した翌日の日記より)

 朱美容疑者は、「2人は警察の自殺という報告に執拗に噛みついた」と疑惑の主張をしているのだ。

〈弟は4年ぐらい前に会社の女の子と○○○○(※伏せ字)にあった。嫁といてると落ち着かないと言ってマンションを借りて、○○○○○○(※伏せ字)を送ってたが、義妹が○○○○(※伏せ字)を呼び出し、○○○(※伏せ字)ように迫った〉(記述日時不明)