子ども版「7回読み」のやり方

 適した教科は社会や国語、理科の生物や地学分野。

【1~3回目で内容の輪郭をつかむ】

・1回目…章のタイトル、項目ごとの見出しなどを読んでみて。文章の中で太くなっている文字があればそこが重要な場所。そこだけでいいので読んでいきましょう。全体像をつかみます。

・2、3回目…さらさらと3行飛ばしくらいで読んでみて。単語やキーワードを覚える感覚で。全体のアウトラインや構造がざっくり頭に入ってきます。まだ理解しようと思わなくていいから、とにかく、文字をながめてみて。

【4~5回目で輪郭線の内側に大まかな内容を描く】

・4回目…3回読んで下準備ができたはずだから、1行ずつ普通に読んでみて。頭の中で黙読して、音読しないのが望ましいけれど、最初は音読してもOK。よく出てくる単語や詳しく説明されている用語に注目してみて。ただし、理解しよう、覚えようとしなくていいから、立ち止まらないで。

・5回目…4回目と同じように読んでみて。意識できるのなら、キーワードとキーワードをつなげるように読んでみて。少し意味がわかってくるでしょう?

【6~7回目で輪郭線の内側を詳細にしていく】

・6回目…書かれていることを予測して読んで。どういうことが書かれているかもうわかっているはず。

「そう、このキーワードの意味はこうなんだ」「このキーワードとこのキーワードの関係はこうなんだ」など、答え合わせをする感覚で。

・7回目…可能なら、頭の中で要約しながら、その答え合わせとして読んでみて。まだ頭に入っていない部分があるなら、そこだけピックアップして読んでみて。これで完璧。

 こうやって繰り返し読んでいくと、全体のストーリーを理解して、要約する力が身につきます。


山口真由さん 東大法学部を首席で卒業。大学3年時に司法試験に合格。卒業後は財務省に。退官後、弁護士として勤務。ハーバード・ロースクールに留学、修了しニューヨーク州弁護士資格を取得。現在はテレビのコメンテーターや執筆活動などを行っている。大学時代は塾講師や家庭教師も多く経験。近著に『東大首席・ハーバード卒NY州弁護士と母が教える合格習慣55』(学研プラス)