こちらは食費で散財している。なのに、プレゼント代が自分の方が高いと言ってくる。そこで、これまで黙っていた食費のことを言いました。すると戸山さんはこう返してきました。

「僕は僕でその日に飲むお酒を買っていってるから、それで相殺だと思っていたけど」

 その言葉にさらにカチン、カチンときたと言います。由希子さんは、私に言いました。

「彼が買ってくるビールなんて、千円前後。ワインだって、千円くらいの安いテーブルワインですよ。二人分の夕食を作ったら、千円ではすまない。ただそれを戸山さんに“私の方が、毎回数千円多く出してるんですけど”と言う自分もセコく思えて、言葉を飲み込みました。

 一流企業に勤めているし、彼と結婚できたら友達にも自慢できるなって思っていたけど、彼のお金に対する考え方がどうも好きになれなかった」

お金の使い方に人となりが透けて見えてくる

 デートにおける割り勘問題は、常に話題に上るところです。また、結婚を決めたカップルも、結婚式までの話し合いをしていく中で、一番、揉めるのがお金の問題です。そこから感情がいき違い、喧嘩になることも多いのです。

 女性におごらない男性は、友達、後輩、会社の部下と飲みに行っても、自分の食べた分、飲んだ分をきっちりと払って、おごることはないでしょう。これを“金銭感覚が堅実”と捉えるか“ケチ”だと思うかは、考え方次第ではないでしょうか?

 しかし、お金を使わない方は、貯金もしっかりしているでしょう。女性にお金を出させなかったり、同性の友達や部下に大盤振る舞いをしてしまったりする男性は、貯金がないかもしれません。

 そうは言っても、やはり人のためにお金が使える男性の方が魅力的ですよね。また、そうした男性の方が人望もある気がします。

 どうお金を使うかは、その方の人となりが透けて見えてきますね。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『最短結婚ナビ』http://www.saitankekkon.jp/