一方の長田庄平は、和泉元彌のモノマネキャラで人気に。

 狂言風に言う「そろりそろり」のフレーズがウケた。そして彼らが考案した“そろりそろりゲーム”という言葉遊びゲームが、若者の間を中心に大人気に。

「小・中学生なんかは、和泉元彌さんご本人をよく知らないはず。それなのにウケています。『そろり、そろり』という、子どもには謎の言葉も面白いのでしょう」(前出・放送作家)

 単なるモノマネをするだけでなく、IKKOと元彌のフレーズを、絶妙の間で繰り出すことも重要なポイント。そこは、彼らがもともと持つ実力に裏打ちされたものだという。

「コントやモノマネだけでなく、チョコプラの二人は、トークもうまいんです。場の空気、流れを読むことができるので、面白いタイミングでそれぞれのキメフレーズを出せるというのも強みです」(前出・放送作家)

 チョコレートプラネットが準レギュラーとして大活躍する番組の一つで、ブレイクのきっかけともなったのが、深夜バラエティの『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ系)。

 尼神インターやANZEN漫才、カミナリなどが出演する一方で、本田圭佑そっくりさんのじゅんいちダビットソンをはじめ、ハリウリサ(浜田雅功)、Mr.シャチホコ(和田アキ子)、北条ふとし(マツコデラックス)、アイデンティティ(野沢雅子)、ジャッキーちゃん(ジャッキー・チェン)など、モノマネなのに“超豪華な顔ぶれ”並ぶ(カッコ内はその人がマネをするタレント)。

 あるテレビ誌記者は言う。

「ある意味新しい形ですよね。普段、実現しない顔ぶれが、一堂に会する。さらに、それぞれのクオリティも高い。ただモノマネをするのではなく、ピンポイントの笑いを効果的に利用するのがうまいんです。

 これは、今後のひな壇番組の作りのヒントになるかもしれませんね」

 今後のお笑いの世界は、チョコレートプラネットのようにトークもでき、楽しく受け入れられるそっくり芸人が、新しい流れを作っていくのかもしれない。

<取材・文/渋谷恭太郎>