そんな、写真誌ならではのバラエティに富んだ写真が掲載されたことが、登場人物が“地味”であったとしても、読者の目を引いたのかもしれない。また、当時の彼女の活躍ぶりに歓喜した世代からすれば、「爽やかな笑顔が印象的だったあの娘がこんな……」というギャップを感じたことだろう。

 さらに、この報道を取り上げたワイドショーもあり、言及するコメンテーターもいたことが、思ったより話題になった理由のひとつだろう。

金メダリストではありますが、過去の人。有名人ですが、そこまで知名度があるわけでもない。そもそも扱うのはどうかな、と思いました。しかし、最近ゴシップ然とした芸能ネタが少ないこともあって、放送してみたところ、意外と食いつきがありましたよ。視聴者は“下世話な”ニュースが好きなんだなと、改めて思いました(笑)」(ワイドショースタッフ)

 岩崎氏と男性はそれぞれ、離婚届けを提出しており、交際が始まった時点ではどちらも夫婦関係が破綻していたということで、“略奪愛”の色合いは薄いのに加え、彼女が事実関係を認め、

「離婚協議中であったとはいえ、ひとりの見識のある大人として、一児の母として、大変軽率で恥ずべき行動をとってしまったこと(中略)多くの皆様の信頼を裏切ってしまったことを心よりお詫び申し上げます」 

 と、謝罪したことで、批判的な意見も思ったほど多くなかった。なかには、謝罪して、不倫相手とも別れた彼女に「潔いからといって、許されるのか」と咬みついていた人もいるが、騒動は ほぼ収まったと見ていいだろう。

これは、岩崎氏の迅速かつ、誠意が伺える謝罪コメントのお陰ともいえますが、そもそも、そんなに大騒ぎする話じゃないですからね」(前出・ワイドショースタッフ)

 それほど時間を置かずに忘れられてしまうような話だと思うが、彼女はきっと、

「今まで生きてきた中で、一番不幸です」

 と、言いたいのでは。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。