世の中に大きな衝撃をもたらした、アンジャッシュ渡部建の複数女性との不倫騒動。

 現時点で渡部は活動全面自粛を表明しているが、その後の処分、そしてこれからのタレント活動がどうなるかにも注目が集まっている。

「報道された内容が、かなりセンセーショナルでしたからね。復帰できるとすれば、芸人としての舞台仕事やウェブメディアなどからということになるでしょうが、情報番組のMCやグルメ系の仕事は、好感度が重要視されるだけにかなり厳しいのではないでしょうか」

 と、あるスポーツ紙記者は語る。

 渡部といえば、記者も語るとおり“グルメタレント”としてもよく知られており、今後、そこが空席になった場合の「後継者」が気になるところだ。

「渡部さんは、食レポをして、美味しそうなリアクションをする、グルメレポーター系というよりは、数多くの名店に訪れてることで蓄積した膨大な知識をウリにするタイプでしたからね。そこの枠に変われるタレントは、限られてしまうと思います」(前出記者)

 そこで、“後継者”は誰が適任かとテレビ関係者に聞いてみると、真っ先に名前が上がったグルメ通のタレントは、V6の長野博だった。 

「長野さんは、渡部さんにも負けず劣らない食通タレントとして有名で、知識も豊富。言うまでもなく人気も知名度も高い。さわやかで上品な雰囲気もあり、知識をひけらかすようなこともなく、グルメを語っても嫌味がない。それでいて天然なところもあるので、いじったりツッコミやすかったりもします。これまでにもトーク番組などでその幅広い知識を披露していましたが、このコロナ禍において、せめて美味しいものを食べたい、自粛が明けたら食べに行ってみたいという需要が高まっているところでもあるので、ぴったりではないかと思います」

 一方、渡部と同じ芸人のグルメ通といえば、ダチョウ倶楽部の寺門ジモンも重要な存在だと付け加える。寺門は、渡部がグルメ通として有名になる以前から、肉料理を筆頭に、食通芸人として有名な存在だ。グルメに関する本も出版し、お笑い以上にグルメに熱心になっていることが、ダチョウ内でのネタにもなっている。

 が、渡部の後継者となると、ちょっと首をかしげる。

「再び食通芸人のナンバーワンとして君臨する可能性は高いですが、語りがやや熱すぎるので、笑いの範囲内ですが、それをウザがる人もいます。また渡部と比較すると、見た目の爽やかさも欠けますね(笑)。再評価されるにしても、登場する場面は限定的になるかもしれません」

 ほかの可能性として、グルメというと名前が上がるのが常連の石塚英彦や彦摩呂だ。このふたりは、全国にある数多くの名店を訪れ、経験値は膨大。これまでの食レポだけでなく、オススメ店を紹介するだけでも需要は高まるのではという。

「いつも美味しそうに食べてくれるイメージが強いので、『石ちゃんや彦摩呂がすすめるなら』という安心感はありますね。しかし、食いしん坊系では日テレの水卜麻美アナなんかもいますが、彼女は“庶民派食いしん坊”枠で、うんちくを語ったり、予約の取れない高級店に行くことをステータスとするタイプでもない。ギャル曽根など大食いタレントも同じですね」

 と、ここまではある程度、予想ができるが、これまで名の上がらなかった新グルメ通を期待したいところ。前出の関係者が続ける。

「コロナ禍で目にする機会が多くなった、ワイドショーのコメンテーターとして知られる文化人などから、新たなスター候補が隠れている可能性だってあります。石原良純さんや長嶋一茂さん、松岡修造さんなど、生まれ持ってのセレブは、やはりいい店、いい食べ物に触れる機会は多いでしょうから、案外そのあたりからも……」

 渡部の“代役”はいくらだっている。2020年の夏、新たなグルメタレントが誕生するかもしれない。

〈取材・文/渋谷恭太郎〉