生まれ育った地元、三重県志摩市で行われたカレンダーの撮影には、感慨深い思いがあったようだ。

「幼少期のことを話すと、かわいそうとか大変だったねなんて言われるけど、私たちはちっとも不幸じゃなかったんですよ。2人で一緒に本を読んだり、地元の海で泳いだりすごく楽しかったし、幸せでした。

 もう亡くなってしまったけど祖父母にすごく感謝しているから、過去をひどく言うことは嫌だったの。だってそれって一生懸命育ててくれた祖父母に失礼じゃない? とはいえ今回(カレンダーの)撮影で生まれ育った家にも訪れたのですが、よくこんなところに住んでいたわねってビックリしたんですけどね。慣れって恐ろしいわ……(笑)」(広海さん)

12月に発売した、日めくりカレンダーの一部。勇気をもらえたり、くすっと笑える言葉が毎日を支えてくれる(撮影/堀川開生)
12月に発売した、日めくりカレンダーの一部。勇気をもらえたり、くすっと笑える言葉が毎日を支えてくれる(撮影/堀川開生)
【写真】インスタライブからこぼれた広海深海の発言が日めくりカレンダーに!

「“親ガチャ”って言葉を最近よく聞くけど、私は好きじゃない。もちろん生まれてくる環境によって貧富の差はあるし、貧しいなりの苦労は私たちも経験してきたからよくわかる。人生は平等だなんてことも思わない。でももう生まれちゃってるんだから、グチグチ言っても仕方ないじゃない! 私自身もそうだけど、うまくいかないことを人や環境のせいにして自分を守ることって、誰でもしてしまいますよね。

 でもそれを続けたら、自分が息苦しくなっていくだけの気がする。親ガチャでいえば一般的には私たちはハズレなのかもしれないけど、今の人生を一回もハズレだって思ったことはないですね。不運ね~って思ったことは何度かあるけど」(深海さん)

とりあえずやってみるところから

 前向きに歩み続けてきた2人の言葉に、励まされる人は少なくない。

「インスタライブを始めたのは暇だったから(笑)。コロナ禍の初期ってこの状況がいつまで続くんだろうって漠然としていたじゃないですか。誰とも会話しないような日が続いていて、おしゃべりがしたかったんです。当初は、私と深海ちゃんは別々に暮らしていたんだけど、配信のたびに集まるのも面倒くさいからもう一緒に住んじゃう?って。僕ら、面白そうなことはとりあえずやってみるんです」(広海さん)

 ノリでスタートしたという同居生活は、広海さんのパートナーも含めた3人+グリちゃん、タオちゃんの愛猫2匹と現在も継続中だ。