どれだけ有名な選手でも年俸は2億円

姫野和樹(29)主将、フランカー、トヨタヴェルブリッツ、187cm(撮影/渡邉智裕)
姫野和樹(29)主将、フランカー、トヨタヴェルブリッツ、187cm(撮影/渡邉智裕)
【写真】「イケメンな“リアル・マリオ”」と評論家も唸るラグビー選手

 前出のスポーツ誌ライターは、

「何十億円と年俸を稼ぐサッカーや野球選手に比べて、ラグビーはどんなに有名な選手でも年俸は2億円いけばいいほうなんです」

 と、そもそもの年俸自体が安いスポーツだという。

 ラグビー選手たちは常に命の危険にもさらされている。試合中に脳振とうを起こしたり、頸椎損傷で選手生命が絶たれるどころか、日常生活を送ることもままならない元選手も数多く存在する。そんな彼らに1万円は安すぎるのではないだろうか。

「姫野選手も著書で“ラグビーは自己犠牲のメンタリティーであり、文化だ”とおっしゃっていますけど、まさにそうなんです。ラグビーは“ジェントルマンのスポーツ”と世界中で呼ばれています。

 人間形成の考えが基本にある。自身の心身を鍛え、相手を重んじる精神からくるスポーツでもあり、チームメート・対戦相手をリスペクトして初めて成り立つスポーツなんです。人格者が多いといわれているスポーツ界隈でも、ラグビー選手の性格の良さは圧倒的です」(前出のライター、以下同)

 さらに日本代表の精神は開催国・フランスでも高い評価を得ているという。

「日本代表が着ているユニホームについてラグビーW杯公式Xが《日本チームが敬意を素晴らしい形で見せる 日本がラグビーW杯のホスト国フランスに敬意を表し、試合用ユニホームの前身頃にフランスのシンボルであるフルール・ド・リスを添えた》と紹介したんです。日本人の礼儀正しさ、開催国に対するリスペクトが高く評価され、《日本人を嫌いになることは絶対にない》という現地メディアの報道などもあります」

 9月29日未明にはサモア戦が控えている。桜のエンブレムを胸に、誇り高き戦士たちのプレーを応援したい!