子役にとっても登竜門の朝ドラ

 朝ドラ出演は子役にとって超エリートコースであり、主人公の幼少期を演じて一躍ブレイクする子役は多い。

「主人公の幼少期を務める子役はオーディションで選ばれるので、何百倍というものすごい倍率を勝ち抜いてきている。だからみんな演技がしっかりしている印象がありますね」

 記憶に新しいのが『ブギウギ』で趣里扮するヒロイン・スズ子の子ども時代を演じた澤井梨丘(13)。

ドラマ初出演が朝ドラ『ブギウギ』という大抜擢だった澤井梨丘はその期待に見事に応えた
ドラマ初出演が朝ドラ『ブギウギ』という大抜擢だった澤井梨丘はその期待に見事に応えた
【写真】「今いちばんハネている子役」はこの子!

「彼女の場合はちょっと変わっていて、オーディションで“趣里さんに似てる!”と即決だったそうです。ただ『ブギウギ』は笠置シヅ子さんがモデルなので、歌やダンスなどいろいろなスキルが必要になる。

 スズ子が少女歌劇団の試験を受けるとき、澤井さんが『恋はやさし野辺の花よ』を歌って合格するシーンはドラマの中でも名場面になっていました。彼女はバレエやダンスの素養があって、これからミュージカルなど舞台方面に進んでいく気がします」

 カトリーヌさんが「演技力がピカイチ。もはや天才的」と絶賛するのが毎田暖乃(12)。朝ドラ『おちょやん』でヒロイン・杉咲花の子ども時代を演じ、堤真一主演の『妻、小学生になる。』(TBS系)では当時10歳にしてザテレビジョン ドラマアカデミー賞助演女優賞に輝いた実力派だ。

広瀬すずが大好きで『なつぞら』ヒロインの彼女に憧れ、芸能事務所に所属した毎田暖乃
広瀬すずが大好きで『なつぞら』ヒロインの彼女に憧れ、芸能事務所に所属した毎田暖乃

『おちょやん』のときはまだドラマ出演は2作目でしたけど、もうすでにできあがっていましたね。河内弁をバンバンしゃべる役で、それも本当にパーフェクト。

『妻、小学生になる。』では小学生の身体に石田ゆり子さんの魂が憑依するという難しい役を演じていて、これがまたスゴかった。

 見た目は小学生だけど、娘の前ではちゃんと母の顔になる。落ち着きにあふれていて、まるで菩薩のよう。かと思えば、元の小学生に戻ると子どもの顔になる。『ガラスの仮面』の北島マヤのようで、視聴者が“恐ろしい子!”とみんな白目になっていたことでしょう(笑)。

『妻、小学生になる。』は漫画原作のドラマですが、ひとつ間違ったら不適切案件になり得たし、よく実写化したなと思う。彼女の存在によってドラマが成立していたところがある」