「"朝ドラの力はすごいぞ"って聞いていたので、撮影の合間に用事があったときに渋谷の街を一子の髪型のままで歩いてみたんです」

 朝ドラ『まれ』で、主人公・希の親友役、蔵本一子を演じている清水富美加。渋谷では"一子ちゃん"コールがあったでしょ?

「いえ、誰にも気づいてもらえませんでした……。意識していたのが恥ずかしかった?(笑い)。まだまだだ、もっと頑張らないと、って思いましたね」

 東京に憧れる女の子、一子。彼女にすれば渋谷を歩くなんてまさに夢だろうけど、富美加ちゃんはどう演じようと思ってる?

「私、東京生まれの東京育ちなんです。だから、東京に行きたいとか、地元が好きじゃないという気持ちは全然わからなかったんですけど、芸能界での仕事に悩みを持ったとき、高校生のときくらいかな、"普通"に憧れた自分に彼女を重ねてみたんです」

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 え? 仕事がイヤになったときがあるの!?

「イヤというより、よくわからなくなったと言ったほうがいいかな。でも今、手元にあるからこそ"気に入らない"と言えるということに気がついて。その気持ちは一子ちゃんにつながるんじゃないかと思って、セリフで"東京"と言うときには昔の自分の気持ちを考えています」

 希と同じように、自分の夢を追いかけていく一子ちゃん。これからをどう見てほしい?

「彼女はちょっと強気で、かなり危なっかしいけど、だからこそ、ハラハラドキドキできると思います。一子ちゃんが都会に出て成功するか、しないのか、どちらにしても彼女の生き方から学べる部分があると思うので、そこを見てください。あまり言えないけど、これから一子ちゃんは波瀾万丈ですよ(笑い)」

太鳳ちゃんの印象や現場でのオ・タ・ノ・シ・ミ

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 「太鳳ちゃんは優しくてふわっとしている雰囲気なので、私がお姉さんぽくなるのかな、と思っていたんですけど、意外に私が可愛がられている感じが……(笑い)。現場のお楽しみは、消えもの(食べ物)です! これがある日は、テンション上がりますね。お腹を減らして現場に入って、(門脇)麦ちゃんと"ハンティング"。撮影でOKが出たら、"下からとればバレないよね"って、ふたりでとって食べたり。朝ドラの撮影は、おいしいご飯がいっぱい出てくるのでラッキーです(笑い)」