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 漫画家ながら、マルチな活躍でお茶の間の人気者である蛭子能収さん。そんな蛭子さんが最近、本職である漫画本『芸能界 蛭子目線』(竹書房刊)を上梓。

 「社交的なのが本当に苦手なんで、芸能界の人との付き合いが苦痛」だという蛭子さんが、業界になじめずに孤独を味わうさまが、悲哀を持って綴られている回もある。

「この世界でうまくやっていくには、司会者におべっか使ったり、共演者にニコニコしたり、プロデューサーのお誘いに付き合ったり……。苦手だけど、それも仕事のうちだから、一応頑張っています。芸能界の人って、すべてにおいてテンションが高すぎるんですよ。そういうのが俺は本当に苦手で。仲のいい人っていないの。だから輪に入れず孤独です。あ、でもこないだね、テンション低い人ばっかり集めたらどうなるか、ってバラエティーの企画があって、俺と栗原類くんとオードリーの若林さんとかで、動物園に行く番組があったんですけど。このときは、すごくリラックスして仕事ができましたね」

 お茶の間の人気者ゆえの苦労もある。街へ出るときは必ず帽子をかぶり、なるべく“蛭子能収”だとバレないように気を配って歩いているという。というのも、身元がバレたせいで身の危険を感じたことも1度や2度ではなかったというのだ。

「歌舞伎町で不良に絡まれたり、ボートレース場でいきなり頭を叩かれたり、家の玄関にウンコを投げ入れられたこともありましたよ。俺、芸能人の中でも特に絡まれやすいみたいで……。だから本当はテレビに出たくないんですよ。ホントは変装なんかせず堂々と顔を晒して歩きたいんだけど」

 そんな蛭子さんにとって、芸能の仕事を続ける理由とは何なのだろうか?

「そりゃあ、金のためですよ。漫画よりずっと稼げますからねえ。俺は自分のことを、芸能人でなくて、あくまで普通の人だなと思っているし。今67歳なんですけど、あと2~3年くらいで仕事、来なくなるんじゃないですか? まあ、呼んでもらったら行きますし、自分から引退しますなんて言わないですけど。本当は漫画だけ描いて、生活できたらいいなあって思っているんです。だからこの本、売れたらうれしいんですけどね」