衝撃的だった『相棒』卒業から4か月が経過。反響は、とても大きかったと振り返る。

卒業することを(解禁のタイミングまで)言えなかったんですよ。知っていたのは、水谷豊さんとプロデューサーだけ。共演者もスタッフも、最終話の台本を読んで初めて知ったくらいで。だから、新しい仕事のオファーも受けられず、一瞬、仕事がまったくない状態になってしまって(笑い)。本当はこの機会に、ちょっと休もうと思ったんですが」

 しかし意に反して(?)、続々と出演のオファーが。ゆっくりすること以上に、水谷のもとで学んだことを違う場所で試したい欲求が勝った。

俳優を続けていると、時に馴れ合いや諦めを感じることがありました。“こうしておけばいい”みたいな。でも、そうじゃない。“こうしたい!”をやっぱり突き通していいんだ、と。作品と水谷さんから教えられた気がします。その魂を

 『相棒』の“甲斐亨”という当たり役を降りたからこそ、迎えられた飛躍の時。

「すごくいいタイミングだったと思っていて。物足りなさというか、“もうちょっとやりたかったかな”と思うときが、きっとベスト。これからは、自分をより知ってもらうというより、密度の濃い作品を見つけていけたらいいなと思います