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 1月下旬の午後3時を過ぎ、平日も若者でにぎわう都内屈指の繁華街が物々しい空気に包まれていた。一帯の大小を含めた道路はすべて封鎖され、10数台の警察車両が次々と到着、数十人の警官が声をあげて通行規制を促していた。

「うちの店の前にも規制テープが張られました。何でも“学校に爆弾が仕掛けられた”とかで、“外に出ないように”とピリピリしていましたね。校舎からは生徒さんたちが一斉に出てきて、不安そうな表情を浮かべていました」(ショップ店員)

 現場となったのは中高一貫教育の私立学校と、インターナショナルスクールが教室を構える合同校舎。このスクールのほうに“爆弾が仕掛けられた”のだという。

「この日、午後2時40分ごろ、スクールの留守番電話に英語で“校舎に爆弾を仕掛けた”という旨の爆破予告が残されていたそう。それに気づいた職員が警察に通報、非常ベルが鳴らされ両校の生徒、職員合わせて約1200人が避難したんです」(全国紙記者)

 幸いだったのは、約1週間前に子どもたちが防災訓練を体験したばかりだったこと。3歳の幼児から小学生まで通うが、パニックになることもなくスムーズに避難し、保護者らには生徒を迎えに来るように、との連絡が。

「生徒たちはそのまま下校となり、結果として校舎内からも爆発物は発見されませんでした。警察では留守番電話に残された音声の解読など、威力業務妨害の疑いで引き続き捜査をするそうです」(前出・全国紙記者)

 あらためてスクール側はセキュリティーをチェックし、保護者にはメールで事情説明がされたという。危険性はないと判断したうえで、翌日以降も通常どおりに始業。子どもを預けている保護者らもホッと胸をなでおろしたことだろう。

 実はその中にはSMAP解散騒動に追われていた木村拓哉と、その妻・工藤静香も含まれていた。

「娘さんたちもかつては同校舎で学び、また静香さんらも毎日送迎をしていました。中高生クラスに進学したいまは別キャンパスに通っています。事件当日はスキー合宿のカリキュラムが組まれていたはずですから、娘さんもそちらに行っていたのかもしれないですね。それでも爆破騒動を聞いて、おふたりともヒヤリとしたことでしょう」(スクール関係者)

 もともと別のインターナショナルプレスクールに娘たちを通わせていた木村。そして数ある中から現在のスクールを受験、入学させたのが'07年8月のこと。 木村家のほか、木梨憲武・安田成美も同じところに長女を通わせている。芸能人にも人気のようだ。

「日本では珍しい英国系のスクールで、大使館勤めの在日外国人などの子どもたちが通っています。ですから日本人生徒は全体の10%にも満たず、芸能人の子どもだからといって騒がれることもなく同時に特別扱いされることもありません。学費は年間約200万円と高めですが、英国式の水準の高い教育が受けられます」(教育専門誌編集者)

 しかし、今回起きた爆破予告騒動は、その“英国系”という理由で狙われたという向きもある。

「今年に入って、ヨーロッパで約20件、学校への爆破予告が相次いでいるんです。中でも各国にある英国系スクールに集中しているといいます。日本での事件もその流れに連なるものかもしれません。

 もちろん、生徒たちには何ら関係のないことですが、昨年末にイギリス政府がテロ組織の拠点であるシリアに対して空爆を開始したことが要因とも見られています。ただのいたずらとして楽観視はしておらず、学校側も子どもたちの安全を第一に注意喚起を促しています」(前出・全国紙記者)