1年くらいかけてゆっくりと!

 実家を離れて暮らしている場合、遠方・大量のモノにぐったり……というケースも。遺品整理師としてテレビなどの出演、講演も行っている上東丙唆祥(じょうとう・ひさよし)さんは、立ち退きの期限や売却予定などがない場合なら、ゆっくり進めてもOKだと言う。

「本人が整理しようと思った時が片づけのタイミング。家の整理をすることで、親を亡くして落ち込んでいた心の整理ができることもありますよ」(上東さん、以下同)

 ただし、誰も住まなくなった家はどんどん荒れていくので、定期的な管理は必要。1度に終わらせようと無謀なスケジュールを立てず、余裕を持って進めること!

遺品整理,介護,空き家

頑張りすぎは禁物! プロに頼むのも手

 無理をしないで、専門業者にお願いするのも選択のひとつ。遺品整理を専門とする『e品整理』などのプロにお願いすれば、片づけ・掃除から家具などの買い取り・処分まで、一手に担って手助けしてくれる。また、クロネコヤマトでおなじみヤマトホームコンビニエンスの「メモリアル整理サービス」では、家財の選別や荷づくりだけでなく、片づけ時に出てきた形見品などをその場から日本全国へ配送してくれる便利なサービス(オプション)も。

 ただし、業者に依頼する際は、全部処分してくださいと言わないこと。

「後で、残しておけばよかったというものが出てきますから、1度は自分の目で確認しましょう。契約を急かしたり、事務的な印象を受ける業者は避けること。遺品整理は故人を悼む時間でもありますから、事前にきちんと話を聞いてくれ、細かな相談に対応してくれるパートナーを選んでください」(上東さん)

<業者に依頼する場合の料金の目安>

・不用品処分を含む場合:1Rで70000~150000円、2DK以上で250000円~

・不用品の処分なし(遺品整理のみ):基本料金15000円+1時間3000円

※参考:「e品整理」2015年1月現在

※個別の事情によって、紹介する内容があてはまらない場合もあります。