定年後に訪れる“新生活”に待ち受ける3大リスク「夫・お金・仕事」の不安と悩みを解消するシニアライフ入門。第5弾はシニアのための「ハローワーク活用術」。

 好きなことを探すのもいいけれど、もっとシンプルに生活費を稼ぎたい! そんな就職活動を希望するシニアには『ハローワーク』(以下、ハロワ)の活用がおすすめ。

「年齢を理由に門前払いされることもなく職員が親身に相談に乗ってくれます。全国100万件以上の求人数を抱えているのも魅力」

 そう語るのは、『「58歳から65歳」こそ使えるハローワーク徹底活用術!』の著者・日向咲嗣さん。民間の求人広告とにらめっこする前にまず足を運んでほしい場所だという。

「日本全国に600か所。初回登録でカードを発行すれば、どこのハロワでも利用できます。2、3か所行って、ウマの合う職員を見つけてください。完全予約制ですが、毎回同じ担当者が3か月間支援してくれる“個別支援サービス”も」

 いざ、仕事探しを始めるときに気をつけたいのは、求人検索の絞り込み方!

「施設内にあるタッチパネル式の専用パソコンで年齢、職種、就業形態や給料などの条件を入力する際、発想の転換をしてみるといい」

 例えば、

「“週3日、9時〜17時勤務”という希望をお持ちなら、あえて“17時〜9時勤務”という反対条件で検索。すると、夜勤や宿直のある警備員、タクシーなど、中高年向きの求人が多くヒットする。週1で宿直24時間勤務なら、3日分の給料が稼げますよね」

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 若い人と肩を並べなければいけないシニアには“柔軟さ”が求められる。

「午前と午後、同じ地区内で清掃の仕事を2社かけ持ちする方も。ベストな求人を目指し、失業期間を長引かせると、65歳以降も働くチャンスは狭くなる。“短時間勤務”“4か月未満勤務”など、ライバルの少ない条件で求人を絞り、働きながらベターな職場を目指すのが賢い方法です」

 自宅のパソコンで『ハローワークインターネットサービス』を利用する場合は、

「求人が更新される毎朝8時ごろのチェックが狙い目。“年金受給者歓迎”という検索ワードで探せば、採用率もグンと高まります」

 毎年1月〜5月まで混み合うハロワ。GW明けにさっそく足を運んでみては?