小学生、中学生から寄せられる質問に専門家らが生放送で答えるTBSラジオ『全国こども電話相談室・リアル!』が今春ついに終了。50年の歴史に幕を下ろした。その理由は、子どもたちがパソコンやスマートフォンで悩みを解決できる時代になったからだという。親の頭を悩ますソボクで難しい質問に、7人の先生から名回答が続出!

 

質問1:どうしてママとパパはケンカするの?

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てぃ先生 ●20代保育士。園児とのかわいいやりとりを紹介した著書が話題に

「例えば"パパは青が好きだけど、ママは赤が好きなんだよ。○○くんは緑が好きだよね。みんな違うね。それぞれ好きなものとか好きな色が違うから、欲しいものが違ったときにケンカしちゃうんだよ"と答えますかね。子どもには"ケンカをしてはダメ"と言いがちですが、ケンカはしてもいいと思います。苦手な子と無理に仲よくさせる必要もないと僕は考えています。

 でも"もしその子がとても楽しそうな遊びをしているのに仲間に入れてもらえなかったら、悲しい気持ちになるかもしれないね"と付け加えます。とはいえ、ケンカして仲たがいしていても、気づいたら仲よくしていることなんて子ども同士ではよくあること。そっと見守りたいですね」(てぃ先生)

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晴香葉子さん ●作家、心理学者として活躍。女性誌・テレビを中心に活躍。2児の母

「"パパとママは、もともと赤の他人だったの。でも時間がたつにつれて、本当の家族になっていくとケンカをするようになる。遠慮をしなくなるからなのよ"小学生になると、お母さんには言うけど、友達のお母さんには言わないことが出てきます。

 それが遠慮。遠慮は他人である証拠なんです。本音ばかりではケンカになってしまう。とはいえ、相手の価値観に気づくために、意見をぶつけ合うケンカは必要です。例えば、遅刻すると怒る人、お金にルーズだと怒る人、嘘をつくと怒る人がいる。それぞれ自分なりの価値観があって、みんなちょっとずつ違うけど、ケンカすることでお互いを理解することもできるんです。ただし、親は賢いケンカをする。それを見た子どもは"いいケンカ"を学びます」(晴香葉子さん)

質問2:パパとママはどうしていつも怒鳴るの?

「"それはね、忙しいからなの。ママはやらなきゃいけないことがたくさんあるでしょ、洗濯とか掃除とか。ママが言うことを早くわかってほしいんだけど、静かに話してもなかなか言うことをきかないから怒鳴っちゃうのよ。ごめんね"、こう謝りながら答えるのがいいですね。子どもは、自分が怒鳴られる理由を知っています。ひとつは、"しなければいけないことをしていないとき"。

 宿題をやらなきゃいけないのにテレビを見てしまっているときなど、自分に非がある場合。もうひとつは、お母さんがイライラしているとき。それを子どもはわかっているんです。いっそ、うまく子どもを巻き込んでしまうのも手ですね。"ちゃんと聞いてくれれば怒鳴らないからママに協力してね"と。あるご家庭では、子どもが好きなアニメのキャラクターの声色をまねて、小言を言うようにしたら、素直に従ってくれたそうですよ(笑い)」(晴香さん)