◆料理研究家が愛用する、おひつのような炊飯器

 中国人観光客が"爆買い"するものといえば、なんと言っても炊飯器。メードインJAPANには安全安心という根強い信頼感があるけれど、どのメーカーがナンバーワンなのか。料理研究家でお米に詳しい秋元薫さんに聞いてみると、

「今は日立の『おひつ御膳』というものを使っています。この炊飯器のコンセプトと私のライフスタイルがピッタリだったんです」

 以前は土鍋でごはんを炊いていた秋元さんだけど、

「双子が生まれて、そんな余裕はなくなっちゃいました(笑い)。たくさん炊いて冷凍していたこともあるんですけど、この炊飯器は30分でおいしく炊けるので、こまめに炊くことにしました。玄米ごはんにしたり、お米の銘柄を変えたりと臨機応変に使えるところが便利。量が少ない分、こまめに炊いて炊きたてを食べられるところも魅力のひとつです」

◆おいしいお米の銘柄は?

 前出の秋元さんが食べているお米って?

「よく食べるのはコシヒカリ。長野県伊那市のお米農家・伊東陽一郎さんの作ったものを定期的に食べています。うまみと甘みが際立って、とてもおいしいんですよ。2キログラムで1300円くらい。年に1度開かれる、米・食味分析鑑定コンクールで金賞を獲得したこともある方で、お米作りにとても熱心なんです」

 南アルプスのミネラルを豊富に含んだ水が流れ、寒暖差のある標高850メートルで栽培。魚粉・昆布・かに殻・米ぬか・大豆を混ぜて発酵させた自家製の有機肥料を使用するなど、努力で生みだしたお米なのだ。

「もうひとつよく食べているのが、西日本で栽培されている『にこまる』。高知県の四万十町で作られたものを食べています。粒が大きく、食感が主張してくるので、カレーやシチューなどにオススメですよ」

◆古米をおいしく炊く裏ワザ

 1年前にとれた古いお米をおいしく食べるには、どうしたらいい、秋元さん!

「みりんを入れて炊くとおいしくなるという論文があります。お米の分量の1・7パーセントくらい、例えば2合のお米に小さじ1杯程度のみりんを添加すると外観、粘り、硬さ、うまみがアップ。古米のニオイを減少させる効果もあるんですよ」

 みりんによってツヤや照り、弾力が増すとあって、まさにいいことずくめ! ただ、入れすぎると甘くなってしまうので注意が必要。

「吸水時間を長くするのも効果的。暖かい場所で長時間浸水させると、お米のまわりがふやけてしまうし不衛生。私は炊飯器にお米と水を入れてラップをかけて、冷蔵庫に入れてしまいます。古米はしっかり吸水させて早炊きモードで炊いたほうがおいしくなりますよ」

 秋に新米が出るまでは、古いお米を毎日おいしく食べよう!