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 著書『火花』が第153回芥川賞に輝いたお笑いコンビ『ピース』の又吉直樹。お笑い芸人で同賞を獲得したのは初めて。異例の快挙となったが、選考委員を代表して会見した山田詠美氏は、最初の投票でいちばん点が高かったと明かした。最後の投票で羽田圭介氏の『スクラップ・アンド・ビルド』と同点となり2名同時受賞の運びに。

「先輩後輩という関係の2人のお笑い芸人を通して、才能や世間への葛藤が描かれています。芸の世界に生きる人々の心の機微はもちろん、人間の生き方というものを見つめた作品です」(書評ライター)

 文筆業がやりたいと言っていた当初は、芸人として売り出し中だったため、仕事はつねに、お笑い優先。そのスタイルをこれからも変えないというが、私生活での変化も見られそうにない。

「又吉さんは今、2人の後輩芸人と同居しているんです。小説と同じ濃厚な先輩後輩の関係になぞらえて“リアル火花”なんて言われていますよ。今回の賞金も彼らと一緒に、まだ行ったことのない外国の料理を食べたいと話していました」(前出・記者)

 同居人に限らず、後輩芸人を誘って飲むことはしょっちゅうだという。自分が売れてなかった時代に先輩に食べさせてもらったという気持ちが強いんだとか。一方、こんな声も。

「又吉さんは芸人仲間とお酒を飲むときは基本的に聞き役。本当に優しくてアドバイス役に徹するので、自分の愚痴などはまったくこぼさないんですね。だけどそのぶん、ストレスがたまると彼女にあたってしまうことがあるそう」(バラエティー番組スタッフ)

 実は『火花』を書き終えた後に、それまで交際していた一般女性と破局したというのだ。前出のスタッフは言う。

「お笑い業で忙しいのにプラスして、文筆業でも高いレベルを求められる。そのプレッシャーが彼女へと向かって、耐え切れなくなった彼女が実家へ帰ったんです。ファッション好きな女性だったので服を送ってみるも、引きとめられなかったんだとか。それに今は後輩芸人との同居生活が楽しすぎて、ますます結婚できないと言っていましたよ」