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 進化系アプリの普及にともない、“自撮り”も進化。SNSにアップされる自らの写真が、なんと全身に至るまでプロ並みに美しく修正されている。とりわけ実物をメディアで確認できる芸能人の中には、不自然さを感じさせる人も。

 そこで写真で自分を修正する心理について、美容業界の先駆者である高須克弥院長に検証してもらった。

――アプリで顔を修正することは当たり前になりつつありますが、ダレノガレ明美は全身を修正しているというウワサです。ネット上では自撮りした脚の長さがおかしいと指摘する声も多いですが、院長はダレノガレ明美をご存知ですか?

高須 「ダレそれ。ダレのカレ? 知らないけど。(脚を長くしている彼女のSNS写真を見ながら)ああ〜、なるほど」

――脚と一緒に、持っているバッグが縦長にビヨ〜ンって伸びていることに気づいた人からは“これは修正では?”と指摘されています。それで映像のキャプチャー写真と本人がアップした写真を比べて検証する人が現れたりしている状況です。

高須「あはは、おかしいね(笑い)。同じバッグを持っている人からしたら、“私のバッグはこんなヘンな形じゃない”ってブーイングだよね。でも、不思議だね~。下手なアプリを使って修正したことによって、こうやって比較されちゃうのに、なんでみんなやっちゃうんだろう?」

――ちなみに「これ、修正ですか?」というツイッターのコメントはひそかに消して、最終的にはコメントをブロックまでしていることも明らかになっています。

高須「それも、おもしろいね〜(笑い)。そんなことをしたら、さらに炎上しちゃうじゃないの。ほほ~、どれどれ……(再度、写真を見て)、うん、これは頭も縮小している可能性はあるな。実際にバランスを考えたら笑っちゃうんだけど、当人が夢見る脚の長さが極端だから、こういった修正をしちゃうんだろうねえ。まっ、それが女心ってもんだけど、かえって微妙(笑)。うちのビューティーシミュレーションで、いつでも自然に直してあげるので送りなさい!」

――もしも修正写真に実物を近づけるとしたらどうすればいいですか?

高須「つまり脚を実際に長くするってことだよね? それなら、“脚延長術”っていう手術があるよ。すねの骨を丸太の切り株みたいに切って、両サイドの骨にネジをはめ込んで伸ばす方法。一週間で1センチずつをベースに、その後もキコキコとネジを回して1か月後には、3~4センチくらい伸びているかな」

――それは大手術ですね。

高須「あと、骨の長さにともなって筋肉とアキレス腱の延長術をしないと、つま先立ちみたいにフラフラしちゃってまっすぐに立てなくなるの。あと両足を施術すると車椅子で生活しなくちゃいけないしね。どんなに伸ばしても、また立ち上がったら脚に重みがかかるから少し縮んじゃうパターンが多く、この手術は、片脚だけが長い障害や、生まれつき片脚が短いといった人だけに適応させるのが通例だね」

――アプリ修正のように気軽にはできませんね……。

高須「そうなんだよ! そうやってアプリで簡単に脚を伸ばしているけれど、実際にそれに合わせて脚を長くしようと思ったら大変なんだから、 ヒールやハイウエストのスカートなどを履いて、ファッションでカバーするのが無難だよ!」

――最近は少し考えているようで、脚が写らない写真を多くアップしはじめました。 「さっきも言ったように、今の時代はリアルなビフォーアフターがネットで検索できる時代。かえって損をするのは自分なんだから、どこかで気持ちを切り替えないと! 写真の修正じゃなくて気持ちの修正だね(笑)」

<プロフィール>

高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。高須クリニック院長。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。脂肪吸引手術など世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。金色有功章、紺綬褒章を受章。『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)。

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高須院長Twitterアカウント@yes_jinsei