NHK hausing A
 かつて紅白歌合戦の大トリといえば、演歌が恒例だった。ところが、少しずつ出場歌手自体が減り演歌枠は縮小、そして昨年、ついに北島三郎が“引退”。 演歌と歌謡曲をこよなく愛する芸能レポーターの石川敏男さんは、

「昔の紅白を知っている僕らみたいな年寄りにとって、寂しいものになっていますね」

 と、その変化を残念がる。

「裏番組でも高視聴率を取る番組があるから、以前に比べて紅白の人気が衰えてきたのかな、と思います。20年くらい前まではオープニングからエンディングまで全部見ていたけど、最近はもっぱら、テレビ東京の『年忘れにっぽんの歌』を見ているなぁ……。“そろそろ演歌かな?”と、チャンネルをNHKに合わせる感じになりましたね」

 “紅白離れ”が指摘されて久しい。若者だけでなく中高年層にも及ぶと言われるほどだ。その理由に、大物歌手たちの選曲が挙げられると石川さん。

「ベテラン歌手に、かつてのヒット曲ばかり歌わせているんです。その年のヒット曲を歌わなくなったことが、紅白が寂しくなってしまった一因かもしれません。過去のヒット曲を歌う歌手に“またこの歌か”と思う人も少なからずいるのではないでしょうか」