ルービックキューブ
 『レモンケーキ』が再ブームになるなど、昭和に流行ったものが再注目されている。そこで一世風靡した昭和の玩具の裏側について取材した。

◆ルービックキューブ

1980(昭和55)年発売

 『ルービックキューブ』は、ハンガリーの建築学者エルノー・ルービック氏が考案した立体パズルである。

 ‘80 年7月に日本で発売が開始されると大ブームとなり、昼休みのオフィスや教室でガチャガチャと『ルービック~』を回す音が響いていた。

「国内で発売が開始されて、初年度に400万個が売れる大ヒットとなりました。オモチャの場合、今の時代でも10万個売れたらヒット商品と言われていますから、当時どれだけ人気があったかわかると思います」(現在『ルービック~』を扱うメガハウス・メディア戦略部の板垣有紀さん)

 『ルービック~』の基本は1面3パーツ×3パーツだが、面数の異なるタイプも発売されており、シリーズ累計で1215万個(’14 年3月末時点)を出荷しているという。

「これほど長く売れ続けている商品は珍しいですね。人気の秘密は子どもだけでなく大人も遊べることと、早ぞろえの競技会があることだと思います」(板垣さん)

 競技会は世界大会もあり、昨年は日本でアジア大会が開催された。

 片手だけで6面をそろえたり、目隠しをした状態だったり、足を使ってなど全部で18部門がある中で、12部門で日本人が優勝したという。

『ルービック~』は攻略法を覚えてしまえば、時間は別にして、誰でも6面そろえることは可能だそう。

「攻略法を知らずに、グチャグチャになった状態から6面をそろえられる人はIQがかなり高い人ではないでしょうか」(板垣さん)