フラワーロック
『レモンケーキ』が再ブームになるなど、昭和に流行ったものが再注目されている。そこで一世風靡した昭和の玩具の裏側について取材した。

◆フラワーロック

1988(昭和63)年発売

 ‘88 年11月に発売された『フラワーロック』は、サングラスをかけた1輪の花のオモチャが周辺の音に反応して踊りだす仕組みで、20代から30代半ばの若者を中心に、日本国内だけでなく世界的な大ヒット商品となった。

 デパートのオモチャ売り場では、お客さんが『フラワー~』に向かって声をかけたり、手を叩くなどの姿がよく見られたものである。

 大ヒットのおかげで製造・販売を手がけるタカラトミー(当時はタカラ)の株価は上昇。

「その驚異的な伸び率は“フラワーロック相場”とささやかれました」(タカラトミー広報・鈴木寿伸さん)

 ‘04 年には、動力に太陽電池を使用し光に反応して動く『フラワーキューブ』が発売され、初代『フラワー~』の発売から20年後の’08 年にはより進化した『フラワーロック2・0』が登場した。これは初代の機能に加え、玩具としては初となるフルカラーLEDによる光の演出も取り入れられた。

 さらに『フラワー~』と同じ仕組みでサングラスをかけた清涼飲料水の缶が踊るように変形する『ミュージカン』というオモチャも発売され、こちらも大人気となった。