放送開始から高視聴率を連発し、最高のスタートを切った今作。今後どんな盛り上がりを見せるのか、気になっている人も多いはず。そこで制作スタッフに『まれ』の裏話をよーけ(たくさん)聞いてきちゃいました! すでに見ている人もこれから見る人も、これを読めば100倍楽しめる!


■なぜ、今回の朝ドラでは能登が舞台に?

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 『花子とアン』、『マッサン』と時代をさかのぼった作品が連続しているなか、『まれ』の制作スタッフは、今回は現代を舞台にしたかったという。北陸に目をつけて、能登半島を取材してみると、そこには魅力的な人がいっぱい! 自分の生き方に誇りを持ち、夢を抱いて生きている姿が新鮮に映ったんだとか。確かに舞台になっている『外浦村』の人たちは、いつも笑顔で楽しそう!

■劇中に登場する『外浦村』は架空の土地だけど

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 能登半島には実際に、『外浦』と『内浦』という地名が存在する。しかし、劇中に登場する『外浦村』は架空の土地。ドラマの中では塩田は珠洲市だったり、家は輪島市の大沢という地域だったり、美容室はまた違う地域だったり。そんな地域をひとつにして外浦村という村を作ったらしい。チーフ・プロデューサーの高橋練さんによると、

「撮影もほぼ、能登半島の現地で行っています。スケジュール的な制約があって、高校の教室だけは東京で撮っているのですが」(高橋さん、以下同)

■登場人物のモデルは実在の人物?

「江戸時代から代々、塩を作っている家系だったり、輪島塗を生業とされている方など、仕事面でのモデルはいますが、キャラクターに関しては取材させていただいた方をモデルにし、そこから脚本家がふくらませて考えています」

 まれ一家が居候する民宿の女将・文さんに関しては、能登の女性たちをトータルした結果、生まれたキャラクターなんだって!

■能登弁って難しいの?

 今回、石川県出身は美容室『サロンはる』を営む蔵本浩一役の篠井英介のみ。しかし、その篠井は金沢出身のため、能登弁とは似ているようで微妙に違い、苦労をしたそう。郵便局員として働く寺岡真人役の塚地武雅は関西出身だが、関西弁ともイントネーションが違うので、かえってややこしいんだとか。やっぱり方言を習得するのは、まんで(とても)大変!

■アレもコレも実は……

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 民宿『桶作』の主人で、塩を作っている元治さん。彼が使用する塩田は、能登の海岸に実際にあるものだという。ほかにも、海水を運ぶ桶や輪島塗も本物! さらには、民宿もその前にある間垣も実際に能登にある家を借りて、撮影をしている。海風が強いので海に面する家には間垣は必須なんだそう。

■能登に伝わる"とと楽"の教え

 能登には"とと楽"という考え方が根づいている。

「男性が自由に外に出ても、女性はしっかりと農業や漁業にいそしんでお金を稼ぎ、食べさせるくらいの気概を持っているという考え方です」

 輪島塗が全国を転々と売り歩く職業だったり、能登が流通の盛んな場所だったことで、男性が外に出ることが多かったからだとか。確かに、元治さんが外に出ても、文さんはしっかり家を守ってくれそうだ。