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 大島優子が連続ドラマ初主演する『ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます~』(TBS系) 。監督はドラマ『SPEC』、映画『20世紀少年』の堤幸彦、脚本はドラマ『ATARU』『相棒』などの櫻井武晴が手がける。

 大島優子の屈強な男相手の立ち回りは、見どころのひとつ。すべて本人によるものだ。

「僕としては本当ならスタントでやってほしいところまで、全部ご自分でやるんです。用意したアクション用の平靴には見向きもせず、全部ヒールの靴で演じる。完璧主義ですね」(植田博樹プロデューサー)

 撮影現場に台本を持ち込まないのも大島流。

「以前『安堂ロイド』で共演した木村拓哉さん、柴咲コウさんに習い、座長はそうするものと考えているのかもしれません。セリフは完全に頭に入った状態で現場入りされます」(植田プロデューサー)

 一筋縄でいかない暴力団員の離脱に奮闘してきた「足抜けコール」の麦秋たち。5月21日放送の6話では新たな足抜け希望だけでなく、麦秋の過去が明かされる。なぜヤクザを憎むのか、貴船組の橘勲(遠藤憲一)との因縁とは?

「今後、麦秋と同じ“麦”の名を持つ人物が登場するので、ご注目を。これまでの伏線も解き明かされますから、乞うご期待です。また、登場人物のそれぞれに、見せ場を用意しています」(植田プロデューサー)

 全員のキャラが濃いのは大きな特徴。これから見始める人は、キャラクターショーと思って入ればハマれるはず。連ドラでおなじみの役者たちが、見たことない人物になりきっている。 リーゼントの三ヶ島翔が関西弁なのは、北村一輝が大阪出身だから。

「北村さんは“撮影後にリーゼントをとると、スタッフが誰も俺に気づいてくれない”とぼやいていました(笑い)」(植田プロデューサー)

 強面なのにコミカルな役が多い遠藤が、とことんすごみのあるヤクザを演じているのは激レアだろう。

「すごく難しいそうで、遠藤さんは出番前に“オラーッ!!”と絶叫し、ご自身に気合を入れて臨みます。幼稚園児の前に現れるシーンでは、合間に“ピザのおじちゃんだ”と、(出演する話題のCMをネタに)子どもたちにいじられていましたが」(植田プロデューサー)

 5話で初登場する、“フルCGで無駄にお金がかかっている”という謎の生物のほか、植田Pでも把握しきれないほどの小ネタ探しもドラマの見どころ。

 ハードボイルドな物語だけど、エンタメ性が高く、実はミステリーも楽しめるという欲張りな構造になっている。

「本作のメッセージは、麦秋の名に込められています。麦は踏まれることで強くなります。われわれもそうです。どんなに苦しんでも、その先に出口は必ずあるのです。週末に向け、もうひとふんばりという木曜の夜。まずは気軽にお楽しみください」(植田プロデューサー)