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 夏といえば怪談。「霊が見える」と話す人もけっこういるけど、高野山東京別院寺務長・権大僧正板坂光明さんは“霊が見える人=雑念がある人”と語る。

「霊を感じられる方というのは、その人の心の中にある雑念が反映されているのだと思います。仏様の教えを学ぶことで、雑念が払拭されていきますから、霊といわれるものに対する感度は自然となくなっていきます。みなさんも私たちが行うような作法や行、写経、読経などを繰り返し体験していけば、雑念に対する防御ができるようになっていきます」

 霊が見える人にはこうアドバイス。

「人間は身体で行った罪、口でしゃべった罪、心で思った罪を抱えながら生きています。この“三業”を、仏様の境地である“三密”に近づけていくことで、苦しみから逃れることができるのです。お釈迦様は“あの世”があるとは言っていません。“今、いかに生きるか”ということを教示しているだけです。霊が見えてしまう方は、現世との向き合い方を見直すといいかもしれませんよ」