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 覚せい剤取締法違反に問われた元プロ野球選手・清原和博被告(48)の初公判が17日午後、東京地裁(吉戒純一裁判官)で開かれた。傍聴席20席を求めて3769人が抽選に並ぶ注目度の高さだった。

 モデルの元妻・亜希さん(47)と暮らす中学2年の長男と小学5年の次男に話がおよぶと、清原被告は言葉を詰まらせた。薬物疑惑が報じられた'14年に離婚している。

「報道のあと、家族が離れていってひとりぼっちになり、仕事がなくなりつらかったです」(清原被告)

 離婚したことで覚せい剤使用が加速したようだ。因果関係について「それ(離婚)も大きな要因のひとつです」などと認めた。

 逮捕直前の今年1月31日、覚せい剤を使いたいと思ったという。息子の少年野球で会えるのを楽しみにしていたが会えず、弱さからクスリに手を出そうとした。

「使ってはいません。罪悪感と闘っていました。家族らを裏切る行為ですから」

 などと否定。しかし、我慢は続かず、2日後に現行犯逮捕された。

 亜希さんは初公判の当日早朝、ブログを更新し、息子のために作ったお弁当の写真を普段どおりに公開した。

《いつもの朝にいつものお弁当…沢山のありがとうと共に…》などと言葉を添えているだけで、裁判にはいっさい触れていない。お弁当のおかずも特別なものではなく、焼き魚、明太子、梅干し、コンニャク煮などと質素だった。

 清原被告は保釈後、2人の息子に会っていないという。弁護士が尋ねた。

――会いたいですか。

「会いたいです。……会って謝りたいです」

 清原被告は泣いた。

――すぐに会えると思っていますか。

「……」

 裁判官も聞いた。

――子どもに会えないのはつらいと思うが、また覚せい剤に頼ろうとは思いませんか。

「もうこれ以上……。フガッ。自分の犯した罪で報道されている姿を2度と息子たちに見せたくないです」

 鼻水をすすって声を絞り出した。求刑は懲役2年6か月。判決は31日に出る。