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 GW直前。旅行のプランを考えている人も多いだろう。そこで旅行のプロに今年のGW旅のオススメを聞いた。

 飛行機と違って、出発直前に駅に行けばサッと乗れ、安全性の高さにも定評のある新幹線。去年は北陸新幹線が、今年は北海道新幹線が開業したこともあり、話題性もバッチリだ。

「新幹線にお得に乗るなら、JR東日本圏内で言えば『JR東日本ダイナミックレールパック』がオススメ。“往復の新幹線と最低1泊の宿泊”が基本ルールなのですが、通常なら手配できない1泊3日、1泊4日などの旅が計画できるんですよ!」(旅行ジャーナリストの村田和子さん)

 例えば、目的地に着いた日の夜だけパックのホテルに宿泊すれば、次の日以降は知人宅でも実家でも、憧れの旅館でも好きなところに泊まってOK。自分好みの旅を設計できるのだ。

「往路と復路の乗降駅が違っても大丈夫だし、予約は前日の18時まで可。仕事終わりに“明日、どこか行きたい~”なんて気分になったときでも、間に合うんですよ!」(村田さん)

 気になるのがお値段。列車のタイプや時刻、空き状況によって異なる。例えば、ツアー会社が大量に押さえていた席をキャンセルすれば、その列車は空席が多いため値段を下げて販売される。ゆえに“早めに予約すればお得”とは限らないというわけ。

「同日の同区間でも、列車ごとに価格が異なるので、サイトでいろんな組み合わせを試してみてください。宿泊込みのツアーなのに、通常の往復交通費より安くなることも意外と多くありますよ!」(村田さん)

 ほかにもJR東日本なら、『えきねっとトクだ値』(無料会員登録が必要)もお得だそう。なんと最大40%オフ。そして乗車当日の午前1時40分まで購入可能なのだ。ただし枚数限定なので、GWは激戦を覚悟しておこう。

「JR東日本以外なら、年会費1080円が必要ですが、JR東海の『エクスプレス予約』が優秀です。土日祝日にお得にのぞみに乗れる『EXファミリー早特』(2名以上、3日前まで予約可)などのメニューがあり、通年で回数券よりも安く切符を手配できます。

 JR西日本なら、新幹線ではありませんが、周遊券『関西1デイパス』(大人3600円)に注目ですね。食事&観光用のクーポンつきで、大阪・京都・神戸をお得に巡れます」(村田さん)

 GW期間ならではの注意点は?

「ここまでに挙げたものは大丈夫ですが、お得な切符の中には、GWなどの繁忙期は使えないものもあります。例えば、金券ショップで売られている新幹線の回数券や乗り放題切符など。事前に、使用可能期間をちゃんと調べておきましょう」(村田さん)

 さらに、意外と知らない人が多いこんなワザも。

「JRの乗車券って、片道100kmを超えると途中下車ができるんですよ(『トクトクきっぷ』などの一部を除く)。例えば、東京から北陸新幹線で金沢に行くときに、手前の飯山駅で途中下車して温泉に寄るとします。

 みなさん、乗車券も特急券も“東京―飯山”“飯山―金沢”で分けて買ってしまいがちですが、実は乗車券は“東京―金沢”の通しで買えばOK。特急券だけ分ければよく、ずっと割安です。これを知らないのはもったいないです」(村田さん)

 ちなみに途中下車の有効期間は、片道200kmまでは2日、400kmまでは3日……などと、乗車距離によって決まっている。買い方ひとつで、観光地をひとつ多く楽しめる。