shirakami0430
写真提供/JR東日本秋田支社

 景色や駅弁を楽しむのが主流だった列車の旅に、新しい魅力を備えたのが、イベント列車。趣向を凝らした車内で、各地ならではのイベントや特産物を味わえると大人気。

 そこで芸能界有数の鉄道好き(撮り鉄・乗り鉄)としても知られている演歌歌手・徳永ゆうきさんにナビゲートしてもらった。

【道南いさりび鉄道】ながまれ号(北海道)

 北海道新幹線と同時に開業を迎えた鉄道。木古内駅~五稜郭駅(五稜郭駅~函館駅間はJR線乗り入れ)間の約38キロを結ぶ路線で、車窓からは津軽海峡が望める。

「“ながまれ”とは、道南地域の言葉で“のんびり”という意味。名前どおり、のんびり旅をしたい方におすすめです。いつかこちらで歌を披露し、車掌も務めるようなイベントができたら幸せですね」(徳永さん)

【JR東日本】リゾートしらかみ(青森県―秋田県)

 日本海の美景とともに奥羽本線&五能線を駆け抜ける。途中駅での散策や温泉入浴など、地元とタイアップした観光体験メニューを多数用意するのも大きな魅力。

「青が大好きな僕としては、海沿いをじっくり優雅に走るしらかみは本当に贅沢。どんな写真が撮れるかワクワクしますね」(徳永さん)

 走行中は、津軽三味線の生演奏や津軽弁「語りべ」実演などを開催。鉄道に乗りながら、地元の空気に触れられる。

 4月15日以降の夏季は毎日運転。秋田駅~青森駅または弘前駅間を、1日計3往復運行する。

【秋田内陸縦貫鉄道】ごっつお玉手箱列車(秋田県)

 沿線に暮らす地元のお母さんたちが作った“ごっつお”(地元でごちそうの意)が、それぞれ途中の駅から持ち込まれる毎年完売のイベント列車。

「温もりを感じる列車は、おもてなしはもちろん、方言のある車内アナウンスなどすべてに“味”があって素晴らしいです」(徳永さん)

 2016年は1回目となる9月18日(日)を皮切りに、17年3月まで計9回を開催予定。角館駅~阿仁合駅を約90分かけて走る。6月~9月は、倍の時間をかけてのんびり走る「まほろば列車」(計6回)が運行する。

 沿線のお母さんたちが丹精込めて作った料理の数々を直々に振る舞う。夏季は農家として稼働するため、9月~3月の運行となる。

<プロフィール>

とくなが・ゆうき 1995年、大阪府生まれ。第56回『輝く! 日本レコード大賞』新人賞受賞。演歌歌謡界期待の星であり、“日本の孫”とのキャッチフレーズでお茶の間で人気を博す。また『家族はつらいよ』(山田洋次監督)など映画・舞台に出演するなど役者としても注目を集める。3月23日に道南いさりび鉄道応援ソングでもある新曲『函館慕情』を発売。